本記事では、DWH(データウェアハウス)とデータレイクやデータマートとの違い、DWH(データウェアハウス)活用のメリット・デメリットについて解説します。
データサイエンスや社内データの有効活用などに興味のある方は、本記事を最後まで読んでみてください。
データウェアハウスは、ECサイトの運営や社内に複数のシステムがある場合などに、横断的なデータの分析に役立ちます。
今後データサイエンティストやデータアナリストなど、社内データを活用した効率的な経営戦略の立案を行いたい方に必須のツールです。
データウェアハウスとはどのようなツールなのか、順番に見ていきましょう。
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目次
DWH(データウェアハウス)とは
DWH(データウェアハウス)は、複数のシステムからデータを集約して一括管理するためのデータベースです。
社内で運用している複数のシステムからデータを収集することで、横断的なデータ分析が行えます。
データウェアハウスで扱えるのは、「列」・「行」の概念を持つ規則性のある構造化データに限られます。
反対に非構造化データと呼ばれる画像や動画、テキストデータなどの構造化されていないデータは格納できません。
また、xmlやjsonなどの半構造化データについてもデータウェアハウスには格納不可です。
参照:
・DWH(データウェアハウス)とは?データベースとの違いや特徴も解説! DAL株式会社データ・アプリケーション
・DWH(データウェアハウス)とは?活用例などわかりやすく解説 ITトレンド
構造化データとは
構造化データとは、ExcelやCSVファイルのように、「列」・「行」の規則性を持ち、構造化されたデータです。
例えば、顧客データのように顧客IDを「列」、顧客名や住所などを「行」といった形式を持つデータを指します。
構造化データは検索性が高く、集計がしやすいといったメリットを持っています。
一方、「列」・「行」にどのような項目を設けるか、事前に決定する必要があるため、データの用途が限られるといった点がデメリットです。
非構造化データとは
非構造化データとは、テキストデータや画像データ、動画や音声など、構造化されていないデータです。
規則性を持たないため、検索性が低く、集計や画一的な分析が難しいのが特徴です。
そのため、従来は分析対象とされていませんでした。
しかし、ビジネスで扱われる情報の8割が非構造化データであると言われるほど量が多く、ビッグデータ活用の機運の高まりを受けて注目されるようになりました。
参照:
・構造化データと非構造化データとは?活用の難しさと解決手法 TOPPAN BiZ
・構造化データと非構造化データの比較:完全ガイド talend
ビッグデータの活用事例については、こちらの記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
DWH(データウェアハウス)とデータレイク・データマートなどとの違い
次にデータウェアハウスと似た意味として良く用いられる、データレイクやデータマート、BIツールとの違いをそれぞれ解説します。
データ分析を行ううえで頻出する用語なので、それぞれの関係性を理解する上で、本章の内容を参考にしてみてください。
参照:
・データウェアハウスとは?分析用に整理された情報の倉庫について解説 tableau
データレイクとの違い
データレイクとは、構造化データ・非構造化データを問わず社内システムなどから収集したデータを一元的に保管できるツールです。
様々なデータが保管されているため、データサイエンティストやデータアナリストなど専門家にとっては自由度の高い分析ができます。
一般的にはデータレイクに蓄積されたデータを、クレンジングと呼ばれる工程を通して構造化データに整形・加工し、データウェアハウスに格納します。
位置づけとして、データレイクはデータウェアハウスに構造化データを格納する前段階で、一次的にデータを蓄積するツールです。
参照:
・データレイクとは – DWH、データマートとの違いと導入時の注意点 大和総研の用語解説サイトWORLD
データベースとの違い
データウェアハウスとデータベースの違いは、分析過程における利用段階です。
データベースは、データレイクによって情報を集約する前の段階で、各システムに蓄積されるデータを格納するものです。
複数のシステムから横断的にデータを収集するデータレイクやデータウェアハウスとは異なります。
各システムのデータベースから、データレイクにデータが集約され、クレンジングを行い構造化されたデータがデータウェアハウスに格納されます。
参照:
・DWH(データウェアハウス)とデータベースの違いとは? ITトレンド
データマートとの違い
データマートは、データウェアハウスから分析用途に合わせてデータを抽出・加工したデータベースです。
データウェアハウスにデータを格納した後に、分析に必要なデータだけを抜き出します。
データウェアハウスよりもデータ量がコンパクトになるため、分析を行いやすくなります。
参照:
・データマートとは? データマネジメント用語をわかりやすく解説 NTTデータバリュー・エンジニア
BIツールとの違い
BI(Business Intelligence)ツールは、ビジネスにおける意思決定のためにデータ分析やデータの可視化ができるツールです。
データウェアハウスがデータの格納を主な用途としているのに対して、BIツールはデータ分析に重きを置いています。
両者を組み合わせることで、社内データの効果的な活用が実現可能になります。
参照:
・【図解】BIツールとは?機能や種類、活用例などをわかりやすく解説 ITトレンド
DWH(データウェアハウス)活用のメリット
ここからはデータウェアハウスを活用するメリットを3つ紹介します。
それぞれ詳しく解説します。
横断的にデータ収集ができる
データウェアハウスには、データを構造化して格納できるため、社内にある複数のシステムから収集した形式の異なるデータも整理して収集可能です。
これによって、社内のデータを横断的に集約し、多角的な分析ができるようになります。
参照:
・DWHとは?機能やメリット・デメリットをわかりやすく解説 ビジネスコンシェルジュ
過去のデータも時系列で保存できる
データウェアハウスは、過去のデータを時系列に整理して保存できます。
一般的にシステム内のデータベースでは最新データに上書きされていくため、過去の情報は残りません。
しかし、データウェアハウスでは過去のデータを時系列で保持したまま、最新データの追記が可能です。
これによって、履歴情報を含めた深い分析が行えるようになります。
参照:
・DWHで解決できる課題と導入メリットとは ITトレンド
重複するデータの統合による効率的な管理が行える
データウェアハウスで取り扱うデータは、ETL(Extract Transform Load)が既に完了していています。
そのため、複数のシステムからデータ収集する際、顧客データなどが重複する場合でも別のデータとみなしてそれぞれ収集せず、統合して一つのデータとして格納します。
これによって、不要な重複データを保持せず、正確なデータ分析が可能です。
参照:
・DWH(データウェアハウス)とは|使い方やメリット・デメリットを紹介 Asteria Warp
DWH(データウェアハウス)のデメリット
反対にデータウェアハウスのデメリットを2つ紹介します。
それぞれ詳しく解説します。
構造化されていないデータは扱えない
データウェアハウスでは、非構造化データは基本的には扱えません。
そのため、ビッグデータの大半を占めるテキストデータや画像データ、動画などの分析には不向きです。
また、構造化データであっても、事前に設定した枠組みから外れたデータを扱うことも難しいため、変則的な取り扱いができない点がデータウェアハウスのデメリットです。
参照:
・データウェアハウス(DWH)とは?必要性や機能をわかりやすく解説 AIsmiley
運用にあたって専門スタッフが必要になる
データウェアハウスの構築には、データ分析を行う目的の設定や社内の各システムでどのようなデータが収集されているかを把握した上で要件定義を行う必要があります。
運用についても、分析前にデータの抽出や加工を行う必要があり、多くの工数と専門的知識が求められます。
そのため、データウェアハウスを活用するには知識とスキルのある専門の担当者が必要です。
社内に専門スキルを持った人材がいない場合は、人材を確保しなければならない点がデメリットになるでしょう。
参照:
・【図解】データウェアハウス(DWH)とは?基本や使い方を解説 MOガイド
DWH(データウェアハウス)の活用方法
最後にデータウェアハウスの具体的な活用方法を2つ紹介します。
ここまで紹介してきたデータウェアハウスをどのようにビジネスに活かしていくのか、詳しく知りたい方は参考にしてみてください。
それぞれ順番に見ていきましょう。
販売データ管理
ECサイトや店舗におけるPOSデータを、データウェアハウスで管理すれば効率的なデータ管理と、売上アップのための戦略立案につなげられます。
ECサイトの閲覧・購入履歴、販売データをデータウェアハウスで分析することで、売上予測と適切な在庫管理ができるようになります。
また、購入履歴や販売データを基に需要の高い商品を分析し、その商品を売り出すための店舗レイアウトやサイト設計に変更すれば、売上アップにもつながるでしょう。
参照:
・データウェアハウスでできることや活用事例をご紹介 エッジワーク
顧客情報の適切な管理
データウェアハウスを活用すれば、顧客情報の重複を避けて各システムからデータ集約ができるため、顧客への適切なサービス提案やマーケティングに活用可能です。
例えば、金融機関において、窓口やATMなどの利用状況やCRMのデータをデータウェアハウスで一元管理すれば、各サービスの利用状況や世帯情報を一括して把握できます。
これによって、顧客に合わせた最適なサービス提案や、全体の傾向を踏まえた新サービスの開発といったマーケティング戦略につなげられます。
参照:
・DWH(データウェアハウス)とは?機能や活用事例について解説 CTC
まとめ
今回はデータウェアハウスと、データレイクやデータベースなどとの違いや活用メリット・デメリットなどを解説しました。
社内データの有効活用による効率的な事業運営が求められる中で、データの一元管理が行えるデータウェアハウスの重要性が高まっています。
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