バス・タクシーのAI活用事例8選と活用メリットを解説!

本記事ではバスやタクシーにAIを活用した事例8選とAIを利用するメリットを解説します。

人手不足や都心への一極集中が進む中で、地方における公共交通の空白を埋める方法の一つとして、AIの活用が進んでいます。 

AIがどのように活用されているのか順番に見ていきましょう。 

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バスのAI活用事例

まずはバスにAIを活用している事例を4つ紹介します。

地域の公共交通網を維持するためや調査の効率化などにAIが活用されています。 

 のるーと(西日本鉄道・三菱商事) 
 AI運行バス(NTTコミュニケーションズ) 
 MyRideどこでもバス(会津若松市) 
 AIカメラの導入(大阪市高速電気軌道株式会社)
 どのようにAIが使われているのか、それぞれ見ていきましょう。 

のるーと(西日本鉄道・三菱商事) 

西日本鉄道グループは、AIが経路の判断を行う乗合型のオンデマンドバス「のるーと」を展開しています。

オンデマンドバスとは予約制のバスで、ユーザーはスマホアプリで配車予約と、出発地・目的を指定するだけで利用可能です。
全国的に公共交通機関の利用者減少と運転士不足が進行する中で、交通網を維持し、地域交通の利便性を保っていくことが課題となっていました。 

そこで「のるーと」では、近くのミーティングポイント(乗り場)までバスが迎えに来て、目的地へ運んでくれます。
キャッシュレス決済にも対応しており、予約から乗車、支払いまでがシームレスに行えます。
 

運行は福岡市のアイランドシティ内など65ヶ所のミーティングポイントで提供されており、子ども連れや買い物終わりの利用者から好評です。 

このように、AIによる効率的な経路設定と、オンデマンド方式の採用によって、必要なときに必要なだけ交通サービスを提供し、運転士の経験の差にかかわらず最適なルートが選択可能です。

参照:
「オンデマンドバス”のるーと”公式ホームページ」
「AIを活用した次世代のオンデマンドバス”のるーと”」西日本鉄道株式会社
「新時代の公共交通”のるーと”に乗ってみた! 」三菱商事

AI運行バス(NTTコミュニケーションズ)

NTTコミュニケーションズは、Webや電話から予約できるオンデマンドバスサービスを28都道府県66エリア(2023年7月時点)で提供しています。
このオンデマンドバスは、乗降場所と人数、乗車希望日時を連絡すると、AIが最適な配車を瞬時に組み、ユーザーに連絡を行います。
 

地方で公共交通網の維持が難しくなる中で、交通不便の解消や高齢者の外出促進、乗り合いによる住民間の交流の創出などにつなげることが可能です。 

予約があったときだけ運転し、大型バスではなくワゴン車を採用していることから、環境負荷の軽減にもつながっており、二酸化炭素排出量を80%削減できた事例もあります。 

将来的にはAIが配車を行う機能と、自動運転機能との連携も見据えているようです。 

参照:
「地域の交通 このままでいいんだっけ?」NTTドコモ
「石川県志賀町でAIを活用した予約制乗合交通”しかばす いーじー”の運用を開始」NTTドコモビジネス

MyRideどこでもバス(会津若松市)

会津若松市では、利用者の予約に応じてAIが最適な経路を組んで配車を行うオンデマンドバスの「MyRideどこでもバス」を令和7年2月1日から本格運行しました。
本格運行にあたり終期は設定されていません。
 

これまで実証運行を行っていましたが、市中心部の公共交通空白の解消や新たな移動需要の創出、運転士不足の影響緩和などにおける効果が一定確認でき、利用者からも好評だったため本格運行に至りました。 

MyRideどこでもバスは市内に465ヶ所の乗降ポイントを設け、予約者の希望する乗降場所や希望時間帯に合わせて最適な経路をAIが策定します。
これによって、
従来の定時・定路のバスでは対応できていなかった移動ニーズにも対応できるようになりました。

参照:
「MyRideどこでもバス(AIオンデマンドバス)が2/1から本格運行を開始しました!」 会津若松市

AIカメラの導入(大阪市高速電気軌道株式会社)

大阪メトロや大阪シティバスを運営する大阪市高速電気鉄道株式会社では、路線バスにAIカメラを搭載し、乗車区間データに関する実証実験を行いました。
その結果、分析に利用できるデータの取得を効率よくできることがわかったため、
2024年7月から全路線バスにAIカメラを搭載し、乗降データを取得しています。 

従来は調査員がバスに乗り込み、乗客に調査票を配布して乗降データを取得していましたが、調査員が乗り込んだ日しか調査ができず、費用対効果が良くありませんでした。
AIカメラの導入によって調査員を廃止し、継続的な調査も行えるようになりました。 

AIカメラによって撮影した画像は、特徴量データに変換後ただちに削除され、個人が特定できない状態で取り扱われるため、行動追跡などに用いられるものではありません。

参照:
「AIカメラを用いた路線バスの乗降データ取得を行います」Osaka Metro

タクシーのAI活用事例

次にタクシーのAI活用事例を4つ解説します。

タクシー業界においてAIがどのように活用されているか知りたい方は参考にしてみてください。   

 S.RIDE(S.RIDE株式会社) 
 熊本市乗合タクシー(熊本市) 
 mobi(WILLER)
 AI需要予測システム(つばめタクシーグループ) 
それぞれ順番に見ていきましょう。 

S.RIDE(S.RIDE株式会社)

S.RIDE株式会社では、AI需要予測機能を活用したタクシー配車アプリ「S.RIDE」を提供しています。
「S.RIDE」では、スマートフォンアプリからタクシーの配車予約が可能で、
配車成功率は95%(2024年9月〜12月のユニークユーザーごとの配車成功率)です。 

ソニーのAI技術が高い配車率の実現に寄与しており、AIによる需要予測で最適な配車ロジックを組んでいるため、ユーザーが必要としているときにタクシーを利用できるようになっています。 

東京都内で走行する10,000台以上のタクシー車両の走行データを基に開発されており、タクシー内の乗務員用タブレット端末から、ドライバーへの効率的な走行ルートを提案しています。 

参照:
「私たちについて」S.RIDE
「寿交通のタクシー車両にソニーグループのAI技術を活用したタクシー需要予測サービスを導入」S.RIDE

熊本市乗合タクシー(熊本市) 

熊本市では、市内の公共交通空白地域や不便地域に対して「熊本市乗合タクシー」を提供しています。
バス停からの距離が500m以上など公共交通機関の利用が難しい地域を対象に、タクシー会社などと連携して事前予約制のタクシーを運営しています。
 

公共交通機関のバス停とは別に停留所を設定しており、利用者は事前に電話で乗車時間と乗降バス停を伝えるだけで予約可能です。
公共のバスを利用する場合と同等の金額でタクシーを利用できるため、公共交通空白地帯における住民の移動手段をサポートする役割を担っています。
 

なお、実際のタクシー料金との差額は、市がタクシー料金へ補助を行っています。 

参照:
「熊本市乗合タクシー」熊本タクシー
「熊本市公共交通空白地域及び不便地域における乗合タクシーについて」熊本市
「予約型乗合タクシーについて」熊本市

mobi(WILLER)

高速バスなどの運営を行っているWILLERでは、好きなときに好きな場所へ、近距離の移動も行える乗合サービスの「mobi」を提供しています。
ユーザーは専用アプリまたは電話でmobiの配車予約を行い、
AIが道路状況や乗降場所を踏まえて最適なルートを選定します。 

乗降場所は200m間隔で設定されているため、目的地の近くまで行くことが可能です。 

mobiは北海道から沖縄まで幅広い地域で導入されており、地域住民の移動を支えています。 

参照:
「mobi」WILLER TRAVEL

AI需要予測システム(つばめタクシーグループ)

つばめタクシーグループでは、NTTドコモとAI需要予測システムを開発しました。
携帯電話の位置情報や過去の乗降データを基に見込み客の多い場所を数値で予測しています。このAI需要予測システムの正答率は95%以上です。 

見込み客がいる場所に先回りできるため、効率的に乗客を見つけられるようになり、タクシードライバーの収入安定化と、新人ドライバーの平均収入アップに役立っています。
同社の新人ドライバーの平均年収は約433万円と、全国トップクラスになっています。 

参照:
「AI需要予測システム」つばめグループあんしんネット採用サイト

 

コンタクトアースマッチング公式サイト

バス・タクシーにAIを活用するメリット 

バスやタクシーにAI技術を活用することで、運転士などの人手不足解消や、燃料消費量の削減、従業員の長時間労働回避が可能です。
最も移動時間がかからない最適なルートをAIが策定することで、人件費や燃料費などのコスト適正化につながります。
 

また、ドライバーの高齢化が深刻化する地方において公共交通網を維持しやすくなる効果も期待できます。 

本記事で紹介した事例においても、最適なルート選定や需要予測機能などによって、公共交通網の維持や人手不足対策に寄与しているものがありました。 

今後も都心への人口集中や、人口減少が進む中でAI活用による生産性向上に向けた取り組みは続くでしょう。 

参照:
「バス業界はAIでどう変わる?解決課題・活用メリット・企業事例を徹底解説!」AI Market
「交通業界で需要予測を導入するメリット・デメリットとは?事例も紹介」金沢機工
「【2025】自動運転タクシーが日本に導入されるのはいつ?7つのメリットや仕組み・実用化における課題を詳しく解説」DX/AI研究所

まとめ

今回はバスやタクシーにAIを活用した事例を紹介した上で、活用のメリットを解説しました。
都心への人口集中や、自動車の保有率が低下する中で、オンデマンド型のバスやタクシーの需要が高まっています。
 
 

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