スクラムマスターはスクラム開発において、理念を正しく理解し、プロジェクトを円滑に推進させる役割を担っています。
当記事では、スクラムマスターの仕事内容や役割、必要な資格、他ポジションとの違いについて解説します。
これからスクラムマスターを目指したいとお考えの方は、ぜひご覧ください。
目次
スクラムマスターとは?
スクラムマスターは、スクラム開発における役割の一つです。
スクラムとは、アジャイル開発の手法に分類される手法で、プロダクトオーナー、スクラムマスター、チームの3つの役割から構成されたチームで開発を行います。
役割ごとにタスクを振り分けるため、様々なタスクを同時に進められ、効率的な開発が可能です。
一方で、チームワークやコミュニケーションがうまく取れなければ、開発が進まなくなります。
スクラムマスターは、プロジェクトが順調に進むようにサポートする役割を担っています。
スクラムマスターの仕事内容
スクラムマスターはスクラムの方法を一番理解する必要があり、コーチングやプロジェクトの妨げとなる障害物を排除するなどの、サポートを実施します。
具体的なスクラムマスターの仕事内容について、ここでは5つ紹介します。
スプリント計画進行サポート
スクラムマスターは、スプリント計画の進行をサポートします。
スプリント計画とは、短期的な目標を達成するために立てるもので、開発者が計画から実行、管理まで行います。
スプリント計画はスプリントバックログとも呼ばれ、次に取り組むスプリントに必要な予算を算出したり、ミーティングの進行などの支援を実施します。
スタンドアップミーティング
スタンドアップミーティングは、スプリント計画を実行している期間、実施されます。
スクラムマスターは、毎回ミーティングに参加し、プロジェクトの進捗状況や、その日の予定を把握します。
また、必要に応じて、スプリントバックログの修正や改善をサポートしていきます。
スプリントレビューミーティングの支援
スプリントレビューミーティングとは、開発されたソフトウェアの機能が十分であるかなどの評価を行う場です。
完成の定義を満たしていない場合には、新たなプロダクトバックログが追加されます。
また、スクラムマスターは、次回のスプリントのパフォーマンスを上げるため、スプリントの改善点や課題の抽出を行います。
チーム内外の問題解消
スクラムマスターの仕事内容には、チーム内外の問題解消も含まれます。
スクラムマスターの役割は、円滑にプロジェクトが進むようにスクラム開発の理念に基づいた手法を実施させていくことです。
そのため、開発進行の妨げとなるような課題を見つけ解消していかなければなりません。
ミーティングへ積極的に参加し、スクラムチームのメンバーとのコミュニケーションをとることで、チーム内の状況を正確に把握することができるでしょう。
プロダクトバックログのサポート
プロダクトバックログとは、製品の機能などについて記載されたもので、これをもとにロードマップや優先順位が決定されます。
プロダクトバックログは、プロダクトオーナーが管理責任を負いますが、スクラムマスターは、プロダクトバックログのリファイメントをサポートします。
スクラムマスターの役割
スクラムマスターの役割をまとめると、主に下記の2つです。
- スクラムチームをまとめる
- チームを自立させ、最大限の成果を引き出す
スクラムマスターの役割は、チーム全体がスクラムを理解したうえで、プロジェクトが円滑に進めているかを管理することです。
もし、プロジェクト進行に障害があるなら、改善し、チームが協力しやすい環境維持に努めなければなりません。
さらに、チームが自立して開発に取り組めるようにサポートし、成果を最大限に引き出す役割も担います。
そして、チーム全体にスクラムの手法を浸透させることも重要です。
スクラムを理解することで、それぞれが、最終目的に向けて担う役割に関心が持てるようになります。
結果、自発的な行動を引き出せ、開発を効率的に進めることが可能になります。
プロダクトマネージャーやプロジェクトマネージャーとの違い
スクラムマスターは、プロダクトマネージャーやプロジェクトマネージャーと混同されやすい職種ですが、負う責任が異なります。
- スクラムマスター:プロジェクト進行の障害を排除すること、チームメンバーなどにスクラムを理解させ、チームをサポートすることに対して責任を負う。
- プロジェクトマネージャー:スケジュール管理やプロジェクト進行を担う。プロジェクト達成に対しての責任を負う。
- プロダクトマネージャー:製品の開発やリリースが中心の仕事。新たなサービスや商品が顧客のニーズを満たし、事業目的を達成することに対しての責任を負う。
スクラムチームには、マネージャーの役割はなく、チームを自立させ、マネージャーの支持がなくても行動できるようにしています。
スクラムマスターは、あくまでスクラム開発の環境を整えるサポート役であり、プロジェクトの管理や進行に対する業務を担わないことが、マネージャー業務と異なる点であるといえます。
スクラムマスターが必要なケース
スクラムマスターが必要なケースは次の場合です。
- タスクの優先順位が解らない
- プロダクトバックログの管理が難しい
- 開発チームの主導者が欲しい
スクラムマスターは、スクラムの理論を理解しているため、プロダクトバックログを分割し、優先すべきタスクがどれなのかを判断できます。
開発チームが、プロダクトバックログの管理が難しいと感じている場合、スクラムマスターの導入が必要となります。
スクラムマスターのリーダーシップは、上司とは異なり、コーチングにあります。
チームのメンバーの力が発揮されていないと感じたり、円滑な問題提起や改善を行いたいと感じたりする場合も、スクラムマスターが必要となります。
スクラムマスターになるために必要な資格
スクラムマスターになるために資格は必要ありませんが、スクラムマスターの能力認定資格を取得することはできます。
ここでは、代表的な3つの認定資格について紹介します。
資格名 | 実施団体 | 費用 | 研修期間 | 資格認定期限 |
Certified ScrumMaster® | Scrum Aliance | 20万円〜 30万円 | 3日間 | 2年間 |
Professional Scrum Master™ | Scrum.org | 22万円 | 2日間 | 期限なし |
Registered Scrum Master™ Training | 1年間 |
上記の資格は、アメリカの非営利団体2つの団体で取得することができます。
Scrum Alianceは、日本でも歴史のある団体です。
Scrum.orgは、近年、日本企業と提携したため、これから日本での知名度が上がっていくと思われます。
資格取得には、研修を受講する必要があり、受講態度も評価されるので気をつけましょう。
また、20万円〜30万円の費用や日数もかかるため、挑戦するときには準備をしてから臨みましょう。
資格によって認定期限が設けられているものもあるため、自分の条件に合った資格を選ぶようにして下さい。
先述したように、資格がなくてもスクラムマスターとして活動することはできますが、資格を取ることにより、スキルや知識があることをアピールできる点はメリットです。
また、資格は知識を客観的に評価したものなので、同条件の資格がない人より、信頼され
収入も高くなる傾向があります。
短期的に収入を上げるための方法として検討の余地があるといえるでしょう。
まとめ
スクラムマスターは、スクラムの理念をチーム全体に伝え、実践に移してく重要な職種です。
役割を分散し、同時進行するため、チーム内外でのコミュニケーションは欠かせません。
スクラムマスターが上手く進行役の役割を果たせれば、スクラム開発も順調に進むでしょう。
また、アジャイル開発が注目されているため、今後、スクラムマスターのニーズが高まる可能性もあります。
当記事を参考に、チームを成功へ導くスクラムマスターを目指してはいかがでしょうか。
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