マーケティングオートメーションとは、MAツール(マーケティンオートメーションツール)を使用し、マーケティング業務の自動化や効率化を行う仕組みです。
今回は、マーケティングオートメーションの概要や、導入事例を紹介します。
また、マーケティングオートメーションの目的や実現できること、導入が成功するポイントも解説します。
目次
マーケティングオートメーションとは
マーケティングを自動で行い、マーケティング活動を効率化することをマーケティングオートメーション(MA)と言い、それを実現するツールをMAツールと言います。
マーケティングオートメーションを行うことで、見込み顧客の獲得や、顧客の育成、顧客に沿った適切なアプローチ方法の抽出ができます。
マーケティングオートメーション導入の成功事例
【キリン】ECサイトのメール配信の一元化
ビールや清涼飲料水で知られるキリンでは、自社で運営するお酒の公式通販サイト「キリンオンラインショップDRINX」にMAツールを活用しました。
キリンでは、スピード感を重視しすぎるあまり、顧客別に顧客に合ったメール配信ができていませんでした。
さらに、メールの作成や配信対象者、頻度や内容などを自社で一元管理できていなかったために、メール配信後の分析ができていませんでした。
MAツールを使用し、上記を一元管理するだけでなく、メールの配信内容にも変化が出ました。
具体的には、商品の紹介、食事や飲用シーン別に合わせてさらに商品を楽しめるような暮らしの提案コンテンツを配信し始めました。
さらに、メール送信後の分析も、データの一元化により実現できました。
リアルタイムでデータを分析し、集客から購買のフェーズまでにおける施策の検証などが、全て1つのプラットフォーム上で可能になりました。
【J-オイルミルズ】分析から得た顧客の声を、ECサイトに反映
家庭用油脂や業務用油脂を中心に展開しているJ-オイルミルズは、顧客のリアルな声を拾うため、ECサイトにMAツールを導入しました。
どの商品が売れているかだけでなく、その商品が売れている理由を実際の顧客の声を聞き、それを商品開発や改善、サービスの展開につなげていくことを目標とし、ECサイトの立ち上げと共に、MAツールを導入しました。
ツールでは、ECサイトのアクセス分析や顧客に関する情報の分析、さらにはサイトの自動化を行いました。
その結果、商品によっては、送料の負担が大きいと感じる顧客も多いことが分かり、送料が無料になる金額を設定してみる提案ができ、現在は顧客の声に沿った改善を進めています。
今後は、MAツールを利用を継続しながらアンケート調査などを実施し、効率的にマーケティング戦略を練っていく方針です。
【エデュコン】より少ない負荷で新規営業活動の大成功
紙媒体や、デジタル媒体の学習教材の制作を中心とした編集プロダクション、株式会社エデュコンの事例です。
エデュコンでは、新規顧客への営業活動をほとんど行っておらず、既存顧客の追加発注分の制作を中心にしていました。
そこで、新規顧客獲得に向けた取り組みとして、Webサイトを活用したデジタルマーケティング戦略を考案しました。
戦略を実行するにあたり、潜在層のリード情報を可視化でき、他部署の人も操作しやすく、共有しやすい方法を検討した結果、MAツール「BowNow」の導入に至りました。
実際にMAツールを活用した施策として、ホワイトペーパーやダウンロード資料の作成・拡充があります。
「問い合わせるほどではないが、気になっている情報がある」という顧客の為に、Webサイトで気軽にダウンロードできるホワイトペーパーや資料の作成・拡充を行い、リード情報を獲得し、適切なアプローチを行うためのフローを作りました。
このように、顧客の検討状況に沿ったマーケティングオートメーションを行い、分析を重ねることで、新規顧客の獲得だけでなく、会社全体へデジタルマーケティングの考え方が浸透し、社内意識の変革にもつながりました。
【阪急百貨店】顧客の状況に応じた適切なアプローチによりCV率が4倍に
新型コロナウイルスにより、顧客の行動が大きく変化しました。
そんな生活スタイルや購買行動の変化にいち早く対応し、百貨店のECサイトにマーケティングオートメーションを適用したのが大手百貨店の阪急阪神百貨店です。
阪急阪神百貨店は、ECと実店舗の顧客データや売上データ、サイトの訪問データなどのデータをひとつに統合し、分析から施策までを一気通貫で行えるツールを導入しました。
その結果、分析したデータを、メールや公式ライン、サイトのポップアップ等で一気通貫でアウトプットできるようになり、発信にかかる負荷を軽減させました。
他にも、顧客の属性や行動(メールの開封など)に応じて、様々なシナリオを準備しました。
このように、顧客に合ったアプローチを適切なタイミングで行った結果、CV数は約4倍に、EC送客率は約3.5倍になりました。
【LINE Pay】電話を効率的に使い、加盟店拡大の申込数140%増
モバイルキャッシュレス決済を展開するLINE Pay。
そんなLINE Payが課題としていたのが、加盟店拡大でした。
LINE Payを導入してもらうため、大きく2つの施策を実施しました。
一つ目は、キャッシュレス決済のメリットを広める仕組み作りです。
資料請求後のweb上での行動を把握し、メールで導入事例を送るなどのアプローチを実施しました。
二つ目は、電話を使った効率的なフォローです。
事前に、マーケティングオートメーションにて収集した顧客情報を元に抱えている課題などをチェックし、電話での申し込みのフォローなどを行いました。
マーケティングオートメーションの分析力を応用して、人の手による電話という手段を効率的に使用することで、当社の商品を使ってほしいという想いが伝わり、申し込み数が前年同期比約140%増加しました。
マーケティングオートメーションの目的
マーケティングオートメーションの主な目的は、マーケティングに関わる業務を省力化させながら生産性を向上させ、それにより商談獲得や収益増につなげることです。
その目標達成のため、ツールなどを導入して課題解決につなげます。
マーケティングオートメーションで実現できること
①見込み客の見極め
マーケティングオートメーションにより、まずは企業の市場や、ターゲットとなる顧客のニーズを抽出します。
そして、ターゲットとなる顧客の行動に合ったシナリオを検討し、ひとりひとりの趣味嗜好に合った商品を提案したり、適切にコミュニケーションをとったりできます。
②見込み顧客の育成
顧客を見極めた後は、顧客に企業の商品を知ってもらいます。
顧客のニーズに合った資料提示やキャンペーン情報の開示などを行います。
③既存顧客の育成、維持
新規顧客、見込み顧客のみに特化するだけでなく、継続的に商品を利用してもらう必要があります。
そこで、既存顧客にも合ったマーケティングを行う必要があります。
他の商品の魅力を定期的に伝えるメール配信を行ったり、利用歴に応じたキャンペーンなどの情報を配信したりといった、定期的な情報発信も行います。
導入が成功するポイント
導入を成功させるには、まずは企業の課題分析が大切です。
マーケティングオートメーションを用いて、どのような課題を解決したいか、その予算はどのくらい見積もるか、などの粗方を固め、そのあとにターゲットとする顧客の層などを見極めてツール導入のための分析を進めていきます。
ツール導入の成功を握るカギは、導入後の分析を適切に行う事です。そのため、導入前に導入後の分析方法や粒度も確認しておくと成功に近づけるでしょう。
まとめ
本記事では、マーケティングオートメーションの成功事例をピックアップして紹介し、マーケティングオートメーションの目的や実現できること、導入が成功するポイントも解説しました。
新規顧客に伸び悩んでいる、MAツールは気になるが導入事例が分からないなどの悩みをお持ちの方は、本記事を参考に、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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