近年、多くの企業では、データを活用したビジネスが当たり前となっていますよね。
そんな中、需要を増しているデータアナリストという職業。
データアナリストとはそもそも何なのか？
どんな職業なのか、年収はどのくらいなのか、未経験でも目指せるのか、気になっている方も多いと思います。
本記事では、データアナリストを目指す方に向けて、仕事内容やデータサイエンティストとの違い、求められる資格やスキル、年収、未経験から目指す方法を徹底的に解説します。
ぜひ最後までご覧ください！
目次
データアナリストとは
データアナリストとは、大量のユーザーデータや業務システムの実績などを集計するデータ分析の専門家です。
分析結果から、顧客のニーズや将来的な展望などを予測し、自社やクライアントが抱える課題を解決するためにコンサルやシステム構築などをおこないます。
データアナリストの仕事内容は、データ分析の結果を業務にどう生かすかで2つのタイプに分類されます。
各タイプについてみていきましょう。
コンサル型
コンサル型は、データ分析の結果を元に、課題解決のためのコンサルティングを実施するデータアナリストです。
例としては、クライアントのもつ課題に対して仮説を立て具体的な解決策を提案するといった業務が挙げられます。
そこでは、どのようなデータを用いてどう分析すればクライアントのもつ課題の解決に繋がるのかという、課題に対する理解やビジネスに関する広い知見が求められるだけでなく、必要な事項を分かりやすく伝えるコミュニケーション能力も欠かせないでしょう。
市場動向などを把握した上で、解決策を提示するケースもあるため、統計学など理数系の知識も必要です。
エンジニア型
エンジニア型は、データ分析の結果を元に、サービスのシステム構築を実施するデータアナリストです。
エンジニア型の業務は、高度な解析技術が必要になるケースもあるため、コンサル型よりも高いレベルで統計学の知識が求められます。
また、業務を進めるうえで、論理的に分析する力や思考力、マーケティングに関する知識や機械学習や自然言語処理などの知見も必要不可欠でしょう。
参照：
・「データアナリストとは？仕事内容や必要スキル・資格などを紹介」レバテック株式会社 レバテックキャリア
・「データアナリストとは？仕事内容や将来性から向いている人まで紹介」株式会社SAMURAI SAMURAI ENGINEER Blog
データアナリストの就労先
データアナリストの就労先は、主に「クライアントワーク」と「インハウス」に分類されます。
各就労先についてみていきましょう。
クライアントワーク
クライアントワークとは、顧客から受けた依頼に基づき、一定期間内サービスを提供する働き方です。
主に、自社でデータ解析が実施できない企業から依頼を受けて課題の解決に臨みます。
クライアントワークの場合、就労先となる業界はさまざまです。
コンサルティングファーム・マーケティング会社やWeb制作会社、アドテクノロジー会社などへの就労が考えられるでしょう。
インハウス
インハウスは、自社でデータ解析を実施している企業で業務を行います。
既に他のデータアナリストも在籍しており、データ解析のノウハウを持っている企業で働くイメージです。
就労先としては「研究機関・大学」「金融」「医療」など、専門性のある業界が多いです。
参照：
・「データアナリストとは？向いている人や未経験からなるための資格・将来性・データサイエンティストとの違いについて」株式会社セラク ルートテック
データサイエンティストとの違い
混同されやすい、データアナリストとデータサイエンティストの違いについて紹介します。
ビッグデータを分析して、課題を解決する点ではどちらも同じですが「職務領域」や「求められるツールスキル」に多少の違いがあります。
| 職務領域 | 求められるツールスキル | |
| データアナリスト | 現場に近い立場で、データの集計や現状分析など行い、分析結果から課題や解決方法を提案する | Excel、BIツールやSASなど |
| データサイエンティスト | データアナリストよりも高度な機械学習をメインとし、ビッグデータからの情報抽出・分析の他、企業で改善策が運用できるようにする | TensorFlow、Keras、Chainerなどの機械学習ツール |
データアナリストとデータサイエンティストに関しては、厳密な線引きは存在しません。
企業によっては、データサイエンティストをデータアナリストとして採用しているケースもあります。
データアナリストとデータサイエンティストの違いについて解説しているこちらの記事も併せてご覧ください。
参照：
・「データアナリストとデータサイエンティストの違いは？」レバテック株式会社 レバテックキャリア
・「データアナリストとは？仕事内容や将来性から向いている人まで紹介」株式会社SAMURAI SAMURAI ENGINEER Blog
データアナリストの将来性
データアナリストの将来性は、今後も基本的に高まると予測できます。
情報技術が発達した現代では、あらゆる業種にてビッグデータの実用化が始まっているためです。
総務省のデータを見ると「経営企画・組織改革」「製品・サービスの企画、開発」「マーケティング」などの領域において最も多くのビッグデータが活用されているのが分かります。
大企業では約9割、中小企業でも半数以上がビッグデータを活用し、課題解決に取り組んでいます。
今後は、大企業や中小企業ともに、データ分析を専門とするデータアナリストの存在が必要不可欠になると予測できるでしょう。
参考：第1部 5Gが促すデジタル変革と新たな日常の構築｜総務省
データアナリストに求められるスキル
データアナリストになるためには「ビジネス」「統計」「IT」の3つのスキルが求められます。
データアナリストを目指す方は、下記内容を確認しておきましょう。
ビジネススキル
ビジネススキルとは課題を元に効果的な分析を計画し、案件をマネジメントするためのスキルです。
また、ビッグデータを分析した結果をまとめて、わかりやすくプレゼンする力もビジネススキルに含まれます。
統計スキル
統計スキルとは、課題解決に向けて正しくビッグデータを読み解き、活用していくためのスキルです。
データの傾向を理解しながら、合理的・論理的な意思決定をおこないます。
ITスキル
ITスキルは、ビッグデータを収集しているサイト・セキュリティの知識や、データベースの実装に必要なスキルです。
データを正しく分析し、サラミ運用するために必要となります。
データアナリストになるのにおすすめの資格
データアナリストになるのにおすすめの資格を紹介します。
データアナリストを目指す上で必須の資格はありませんが、スキルを証明するための資格取得は効果的です。
各資格の詳細をみていきましょう。
統計検定(R)
統計検定は、統計に必要な用語や概念を理解していることを証明する資格です。
「4級」「3級」「2級」「準1級」「1級」の5段階あり、その他「統計調査士」「専門統計調査士」などの種別もあります。
試験は年に2回実施されます。
| 最新の試験日程 | ● １級 2024年11月17日(日) |
| 受験料 | ● １級 ・統計数理：6,000円 ・統計応用：6,000円 ※統計検定１級「統計数理」と「統計応用」の同時受験は税込10,000円● １級以外 ・準１級：一般8,000円、学割6,000円 ・２級：一般7,000円、学割5,000円 ・３級：一般6,000円、学割4,000円 ・４級：一般5,000円、学割3,500円 ・統計調査士：一般7,000円、学割5,000円 ・専門統計調査士：一般10,000円、学割8,000円 ・データサイエンス基礎（DS基礎）：一般7,000円、学割5,000円 ・データサイエンス発展（DS発展）：一般6,000円、学割4,000円 ・データサイエンスエキスパート（DSエキスパート）：一般8,000円、学割6,000円 |
| 試験方式 | ● 統計検定１級 ・PBT（Paper Based Testing）方式 ● 統計検定１級以外 ・CBT（Computer Based Testing）方式 |
ORACLE MASTER
ORACLE MASTERは、日本オラクル社が運営する「Oracle Database」の使用スキルを証明する資格です。
「Bronze」「Silver」「Gold」「Platinum」の4つのランクがあります。
「Oracle Database」は、世界トップシェアを誇るデータベースとなるため、データアナリストを目指す方におすすめの資格です。
| 最新の試験日程 | ● Platinum DBA 実技試験 ・2024年7月17日(水) 〜 2024年7月18日(木) ・2024年9月25日(水) 〜 2024年9月26日(木) ● Platinum DBA 移行試験 ・2024年7月17日(水) ・2024年7月18日(木) ・2024年9月25日(水) ・2024年9月26日(木) ● Platinum DBA以外の試験：随時 |
| 受験料 | ● ORACLE MASTER Bronze DBA 37,730円（税込） ● ORACLE MASTER Silver DBA 37,730円（税込） ● ORACLE MASTER Gold DBA 37,730円（税込） ● Platinum DBA 実技試験 231,000円(税込) ● Platinum DBA 移行試験 231,000円(税込) |
| 試験方式 | オンプレミス試験 ・全国にあるピアソンVUE社テストセンター ・オンライン（試験監督付き） |
参考：DB-Engines Ranking – Trend Popularity
参考：Oracle University
データアナリストを目指す方におすすめしたい資格について、こちらの記事でも紹介してますので、ぜひご参照ください！
データアナリストに向いている人
続いて、データアナリストに向いている人を紹介します。
ご自身が下記の特性に当てはまるか確認してみましょう。
数字で物事を考える習慣がある人
数字で物事を考える習慣がある人は、データアナリストに向いています。
データアナリストは、常にデータと向き合う仕事になるため、元々数字を眺めるのが好きな方が活躍しています。
例えば、飲食店に訪問した時「座席数」「客数」「回転率」などから、売上を推計する癖がある人は、データアナリストの適性があるといえるでしょう。
また、オフィスワークの中で、Excelを使ったデータ処理が得意という方もデータアナリストに向いています。
学習することが苦痛ではない人
学習することが苦痛ではない人は、データアナリストに向いています。
データアナリストは、他の業種に比べ、求められるスキルが多い傾向があります。
「統計学」や「データベース設計」「プログラミング」などのITスキルが必須となるため、常に学習をしていく必要があります。
また、IT業界は市場の変化が非常に速いので、現状所有している知識を常にアップデートしていかなければなりません。
常に学び続けることが好きである方は、データアナリストの適性があるといえるでしょう。
データアナリストの平均年収や給料
データアナリストの平均年収は「約696万円」です。
全世代の日本の平均年収「414万円」に比べると、高いといえるでしょう。
データアナリストの平均年収を月給で換算すると「58万円程度」になります。
また、給与幅は「400〜1,500万円」と広いです。
保有するスキルや勤務先によって、平均年収に大きな差があるといえます。
参考：「データアナリストの仕事の年収・時給・給料（求人統計データ）」株式会社カカクコム 求人BOX 給料ナビ
参考：「20歳～65歳の平均年収は？平均年収ランキング（年齢・年代別の年収情報）【最新版】」パーソルキャリア株式会社 doda
未経験でデータアナリストを目指す3つの方法
未経験でデータアナリストを目指す3つの方法を紹介します。
未経験可の求人を探す
1つ目は、未経験可の求人を探し、応募する方法です。
未経験可の求人に応募して採用されれば、働きながらスキルアップしていくことで、データアナリストを目指すことができます。
しかし、給料が高い大企業では、未経験可の求人は少ないので、ベンチャー企業などの募集を探してみるとよいでしょう。
資格の取得を目指す
2つ目は、資格の取得を目指す方法です。
「統計検定(R)」「ORACLE MASTER」などの資格習得を目指します。
資格が習得できれば、データアナリストにとって必要なスキルの証明となるので、応募できる求人も多くなります。
スクールに通学
3つ目は、スクールに通学する方法です。
データアナリストに必要なスキルや資格の習得を独学でおこなうのが難しい場合、スクールがおすすめといえます。
スクールであれば、わからない箇所を講師に質問できるだけではなく、体系的なカリキュラムも受けられるので、知識と技術の両方を学び、データアナリストを目指すことができます。
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いかがでしたでしょうか。
今回は、データアナリストの「仕事内容」「年収」「必要なスキル」などについて解説しました。
データアナリストには、求められるスキルは多いですが、未経験でもチャンスはあります。
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