人手不足が大きな問題として根付く製造業において、今、生産性を向上させることが強く求められています。
その方法の一つとして、業務のDX化があります。
本記事では、製造業とDX、Salesforce の3つを掛け合わせて製造業におけるSalesforce を活用したDX施策事例を紹介します。
目次
1.SalesforceとDX
Salesforceとは?
Salesforceとは、株式会社セールスフォース・ドットコムが提供するプラットフォームの一つで、企業と顧客をつなぐ顧客管理ソリューションのことを指します。
Salesforceには顧客情報の一元管理を実現したCRMプラットフォームなどがあり、マーケティング、営業などの幅広い部署においての活用が期待できます。
Salesforceの考えるDXとは?
一言で「DX」といってもその意味の捉え方は、業種ごとに、さらには会社ごとにも様々です。
Salesforceでは、企業文化、システム、業務プロセスの3つに一体感を持たせて、ビジネスに成功をもたらすことがデジタルトランスフォーメーション(DX)であると考えています。
加えて、展開するDXを体験する先は顧客である、という概念を根本に、顧客中心のDX実現を提唱しています。
Salesforceでは、業種ごとだけでなく部署などの経営層の課題に合わせて、顧客管理(CRM)や営業支援(SFA)などの機能を持つ製品を、クライド型のアプリケーションとして組み合わせて提供が可能です。
今回は、SalesforceによってDXを実現した製造業に注目した「Salesforce活用事例」を紹介します。
2.製造業とDX
製造業における課題には、「人手不足」や「技術継承」の困難さが挙げられます。
それらの理由は、データ活用がまだまだ浸透していないことにもあり、さらには会社内でのコミュニケーション方法が定まっていない、資料やデータが散乱していることが挙げられます。
それらを解決するには、作業内容と作業時間が比例していない作業を標準化し、よりスムーズにすることや、製品受注から販売、請求などの様々な工程のつながりを標準化させるなどの解決策が挙げられます。
DXの施策によって、これらの課題を解決することで、業務をデジタル化し、生産性を向上できたという結果を得ることができます。
3.製造業におけるSalesforce導入DX活用事例4選
ここからは、製造業におけるSalesforce を活用したDX施策事例を紹介します。
H3 製造業国内DX事例~【EBARA】営業業務の業務改革、部署を超えたハブの設立~
株式会社荏原製作所は、風水力機械や浄水設備・排水処理装置等の環境装置・設備を製造する企業です。
荏原製作所の大きな課題として、営業活動の生産性の低さが挙げられていました。
具体的には、組織が大きくなればなるほど、拠点ごと、人ごとに営業方法が属人化されていき、組織全体での効率が悪くなっていました。
そこでSalesforceのサービスの1つである、「Sales Cloud」を使用して、短時間しか充てられていなかった営業事務の作業を標準化し、支店に偏らない業務に変え、全国からのサポート体制を構築しました。
それにより営業部門の体制の縮小化に成功し、業務効率を向上させるという顧客中心のDXを実現しました。
Salesforceの提供する「Sales Cloud」とは、SFA(営業支援)システムの一つで、最適な営業ツールを使用して営業担当の業務改善、業務効率化を図るサービスです。
さらに、Salesforceプラットフォーム上にクラウド型で構築されたサービス業務支援「Field Service Lightning」を活用し、過去の顧客情報をデータとして把握し、一元管理をしました。
それにより、Salesforceを介して様々な部署や工場、顧客を一元管理することで、「ハブ」のような機能を作ることに成功しました。
製造業国内DX事例~【日立ハイテク】プラットフォームによって顧客体験のバリューチェーンを連携~
株式会社日立ハイテクのDX活用事例です。
日立ハイテクは、最先端技術によりナノテクノロジー、アナリティカル、インダストリアルなソリューションを提供し、顧客に価値創造をする、日立グループの企業です。
日立ハイテクは、Salesforceの導入により製品購入から導入後のサポートサービスまでのバリューチェーンをつなぐことで、ビジネスを効率化させることに成功させました。
日立ハイテクでは、バイオ・メディカルシステムや半導体製造装置などの設計・製造・販売を行っており、ソリューション導入後のアフターセールスの対応スピードが遅いという課題が挙げられていました。
アフターセールスの対応スピードが低下してしまう原因は、顧客関連情報が一元化されていなかったこと、導入後に発生したトラブルの情報が部署ごとに管理されており、関連プロセスが多数存在していたことでした。
そこでSalesforceと手を組み、製品中心で構成されていたシステム体制を顧客中心に変化すべく、「Salesforce Service Cloud」を活用した「顧客360度ビュー」を構築しました。
「Salesforce Service Cloud」とは、営業支援に特化した機能をもつ「Sales Cloud」よりもさらに、カスタマーサポートに焦点をおいた機能を持つサービスです。
「顧客360度ビュー」の導入により、製造・販売・サービスなどにおいて多数プロセスが存在していたバリューチェーンを、プラットフォームによって連携させる、という顧客中心のDXに成功しました。
製造業国内DX事例~【TOYOX】顧客DBの構築、顧客集約の成功~
株式会社トヨックスはビニールホースの製造販売を行う企業で、ホースの継手として実績があります。
トヨックスでは、顧客情報が入ったデータベースが営業部門や総務部門などの複数の部署ごとに作成・管理されていたため、全社単位での顧客データベースがありませんでした。
そこでSalesforceのサービスである「Sales Cloud」を導入し、社内に散在していた顧客情報をデータベースに統合させ、営業担当や企画担当などの様々な部門から同じデータを参照できるようにしました。
それにより、生産物の配送の発送にかかる作業時間を、従来の3分の1に削減することに成功しました。
さらに、Salesforceと同じくセールスフォース・ドットコム社が提供するマーケティングオートメーションツールである「Pardot」を使用して、Salesforceと連携を図り顧客集約に特化した情報発信の仕組みも構築しました。
このようにトヨックスでは、営業活動顧客データを統合管理できるようにしたDXへの働きにより、作業のボトルネックとなっている時間の削減の成功だけでなく、マーケティングにも注力し、顧客との信頼関係の構築に努めることができました。
製造業国内DX事例~【長島梱包】クラウドで業務の標準化、効率化を実現~
長島梱包株式会社は、梱包事業、流通事業、包装材事業などの6つの事業を展開しており、「梱包」を主な事業として物流に関する問題を解決するためのノウハウを広く保有する企業です。
長島梱包株式会社では、案件ごとにデータが整理されていない状態にあり、見積書類、請求書などの会計システムが統合されておらず内容に重複があるなどの課題がありました。
そこで、Salesforceと連携した販売管理システムを導入し、販売業務、梱包作業、請求などの会計管理のフローを一元化し、受注後の業務フローを管理しました。
また、業務に合わせて使い方をカスタマイズすることで、それぞれの担当者が使いやすいよう、システムを構築しました。
これらの取り組みにより、梱包作業を案件ごとにリアルタイムで把握しながら管理できるようになり、作業効率が向上しました。
また、データ化により部門間のやりとりがペーパーレスになり、環境にもエコな仕組みを実現できました。
このように、長島梱包株式会社ではクラウドで案件管理、部門間によって属人化していた業務をシステムによって標準化することで、DX化を図り、作業状況を案件ごとに把握して作業の重複をなくすことに成功しました。
4.国内製造業SalesforceのDX事例まとめ
本記事では製造業とDX、SalesforceとDXについて解説した後に、「製造業におけるSalesforce を活用したDX施策事例」を紹介しました。
製造業にかかわらず、Salesforce を導入したDX施策について興味がある方は、是非本記事を参考にしてみてください。
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