自動車業界DX事例、現在のトレンド、課題も含め徹底解説!!

DX(デジタルトランスフォーメーション)は、AIやIoTなどの最新のデジタルテクノロジーを利用して、サービス、ビジネスモデル、組織構造などを変革し、ビジネスの競争力を維持および向上することです。
デジタル技術の発展とビジネス環境の変化が激しくなる中、ゲームチェンジャーと呼ばれる新規参入者が次々と登場しており、国内企業はデジタル技術を活用したデジタルトランスフォーメーションを推し進めています。

100年に1度の大変革期と言われている自動車業界、CASEと呼ばれるイノベーションなど自動車業界は生き残りをかけた改革を迫られており、DX化加速が急がれている業界の1つといえます。
この記事では、自動車業界のDXについて例を挙げて説明します。

 

自動車会社が進めるDXCASE 

自動車業界のDXトレンドはなんといっても「CASE」に代表される業務改革です。
CASEは、自動車業界が取り組んでいる次の4つのDXの略です。ここではそれぞれについて詳しく説明していきます。

Connected(接続された)
Autonomous(自動化)
Shared & Service(共有化)
Electric(電動化)

自動車業界は自動車を単なる「移動手段」としてではなく、社会を巻き込んだスケールの大きいDX施策として取り組んでいる点が特徴的です。 

Connected~つながる車の実現

公共サービス、生活サービス、生活インフラなど、リアルでしか存在しなかったサービスと機能は、デジタルプラットフォームに実装され、リアルとバーチャルの世界を見事に融合しています。
近い将来、車もその1つになり、これまで存在しなかった新しい価値を創造して提供する、という発想が重要となります。

2021年3月、フォルクスワーゲンは、「Power Day」イベントにおいて、EVを蓄電池として使用し、クラウドベースの電力網に接続することで、充電だけでなく供給も可能な、再生可能エネルギーの有効活用を実現するコンセプト(Vehicle to Grid)を発表しました
EVはエネルギーシステムに統合され、再生可能エネルギーによって生成された電力は車両に蓄えられ、必要に応じて家庭用電力網に供給されます。
CO2排出量を削減するという社会的価値に加え、電力コストを削減し、ユーザーがEV充電料金を実質的に無料する考え方です
EV×デジタル×エネルギーを掛け合わせることで、社会やユーザーに新たな価値を創造した一例です。

もう1つの例は、トヨタのコネクテッドサービスです。車をデジタル世界とつなぐことで、
・事故が発生した場合、オペレーターが緊急通報する
・スマートフォンで車両位置を確認
・車が盗まれた場合は位置情報から追跡
といった機能を搭載しました。

かつては、駐車場の多い駐車場で事故や車探しが必要でしたが、ICT機能を活用することでこれらの問題を解決できます。
まさにコネクテッドサービスといえます。 

 

Autonomous~自動的に走行する車 

CASEのAは「Autonomous」すなわち自動化を意味し、自動車業界のDXで力を入れている分野です。
「自動車業界のDX」といえば「自動運転」と考える人もいるほどです。

2030年には自動運転が本格化すると言われており、現在、それを実現するための5つのステップのうち、レベル2から3の段階へと進んでいます。 


【運転実現の5つのレベル】

レベル1:システムは運転と加速/減速をサポート
レベル2:システムは運転と速度調整をサポート
レベル3:場所によってはシステム全体を操作できますが、必要に応じて手動で操作
レベル4:特定の場所ですべて自動運転
レベル5:場所に関係なく自動運転

ホンダが2021年3月上旬に発売した「レジェンド」は、このレベル3を搭載した市販車であり、世界初の公道を走るレベル3の自動運転車と言われています。
しかし、場所を問わずシステムを完全に運用するためには、法改正などの対策が必要であり、実現は容易ではありません。
また、自動運転車による事故や責任のルール作りに、今後自動車業界や国がどのように対処していくのかも大きな課題です。

Shared & Service~共同利用という考え方

CASEのS「Shared&Service」も、自動車業界におけるDXの興味深い分野です。
これはいわゆる「シェアリングサービス」であり、米国など他の国では、カーシェアリングだけでなく、配車(アプリだけで送迎用車両の手配と支払いが出来る仕組み)がシェアリングサービスとして大変人気があります。

たとえば、Uberが提供しているUber Eatsは、フードデリバリーとして広く認知されていますが、元々は配車サービスから派生したものです。
日本では一部タクシー配車アプリとして導入されていますが、海外では一般の人が自家用車でサービスを提供でき、UberやLyftなどのアプリ配車サービスはタクシーより安価で人気があります。

日本では法律上、ライドシェアができないためこのサービスは発展していません。
しかしながら、車両のシェアリングについては国内の多くの企業でサービス展開が始まっています。
トヨタ自動車はトヨタレンタカーと協業で、車両のシェアリングサービスを開始しております。

また同じくレンタカーや駐車場を展開するTimesも、Timesシェアと呼ばれるサービスを展開しています。
これは月額費用と利用時間分の費用を払えば、自動車を所有しなくとも車が利用できるサービスです。
予約や支払いはスマホアプリ上で契約でき、鍵開錠などもスマホ1つでできるようになっています。

今後は車も所有でなく利用という考え方が広がっていくことでしょう。 

Electric~車の電動化 

EV車」と呼ばれる電気自動車は、CASEのEである「電気」として自動車産業のDX対策の1つとして挙げられています。
自動車からのCO2排出は世界的に大きな問題となっており、電気自動車への切り替えによる環境汚染防止につなげようとしています。

例えば、日産は、走行距離458kmを誇る電気自動車の「リーフ」を発売しました。
使用する際に懸念されるバッテリー不足の問題を解決し、走行中の静粛性にもこだわった車両となっています。
国内ではホンダも脱エンジン宣言によるEVシフトを宣言、トヨタ自動車もグループ全体でEV化にむけて動き出しています。

また、電気自動車に関してはIT大手のGoogle、Apple、Amazonなども車両開発を宣言しており、既存自動車業界は生き残りをかけた戦いの場となりつつあります。
電気自動車に関してはこのようなITメーカーやテスラを代表とする電気自動車メーカー、ヨーロッパの自動車メーカーなどに押されており、日本国内の自動車メーカーは今後巻き返しが必要となってきます。

しかし、電気自動車には大きな課題があります。
それは電力供給問題です。
将来的に電気自動車が普及すれば、エアコンなど電力量増加する夏には電力不足が発生するすると言われています。

そのため、万が一、火力発電や原子力発電の運転が増えた場合、「電気自動車を利用してCO2を削減する」という考え方は成り立たなくなってきます。
ガソリン車から電気自動車への転換を進める上で、電力供給の問題をどのように解決するかが電化の大きな課題となっており、DXを推進する上で考慮すべきことがまだ数多く残っているといえます。

まとめ

自動車業界のDXの例として、「CASE」の4項目をそれぞれ説明しました。
自動車業界のDXは非常に幅広く、今後はICT機能による効率向上、シェアリング、電化など、さまざまな業界を巻き込んだ大きな計画となるでしょう。
また、これらのDXの進歩により、それまで私たちの唯一の輸送手段であった自動車は、新しい価値を生み出すものへと日々進化し続けていくでしょう。

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