こんにちは。当メディアを運営するストラテジーテックコンサルティング編集部です。
コンサル業界の転職は決して珍しい話ではありません。「さらなる年収up目指したい!」「自分の手で経営に関わりたい!」こういったお考えの方も多く、中にはBIG4全てを渡り歩いたコンサルもいるようです。
また、今のコンサル業界は大混戦な状況です。デジタル化に伴い、戦略から実行まで一気通貫で行うコンサル企業の登場により戦略策定を格安で請け負うケースも見られています。
そうした背景は、コンサルの花形と言われる戦略コンサルのキャリアの選び方も多様にさせました。
本記事では戦略コンサルタントの方向けに主要のキャリアパスを5つ紹介致します。
目次
戦略コンサルタントの主要キャリアパス5つ
コロナ禍やデジタル化により、未来は誰にも予測できない状態となっています。常に時代に合わせて変化し、転職先を選ぶことが、コンサルタントに求められています。コンサルタントの専門求人サイトを見ても好条件な採用情報が多く掲載した企業が多い印象です。
それでは、戦略コンサルタントの主要キャリアパスを5つ紹介致します。
①事業会社
戦略コンサルタントが転職する王道パターンです。その動機は「結婚を機に家族との時間を確保したい」「年収が下がってもいいから忙しさを減らしたい」などワークライフバランスを考えた時が多いようです。
「戦略コンサルタントで行っていた業務内容が類似している」
「報酬が同水準で選びやすい」
「長期的な雇用の安定化を目指せる」
上記のことから事業会社への転職が多くなっています。昨今の転職状況として、コンサルタントの経営計画や新規部門立案の知見が評価され、その汎用性スキルが欲しいと、向かい入れたい企業は多くなっています。
事業会社は労働時間が定められ、雇用形態が安定していることから選択肢の中に入りやすい転職先となっています。
事業会社に転職する場合求められるスキル
- 企業の文化に合わせる順応性
良くも悪くも企業ごとに文化やルールがあります。その変化に対応し、そのポジションでやるべき業務を正しく理解する順応性が必要です。
- 判断・決定力
コンサル時代では、論理的思考を活かして企業の課題解決を助けますが、最終的な判断は事業会社側が行います。事業会社に転職すれば、実際に自分が判断・決定し会社のかじ取りをしなければなりません。
②ベンチャー企業
キャリアパス2つ目はベンチャー企業です。近年のコンサルタントは、問題解決するだけでなく、踏み込んだ実行支援も増えていることから、スピード感のあるベンチャー企業の転職も見受けられます。
発足して間もないベンチャーは、事業を安定させるために、コンサルの経営戦略や事業環境の高度な専門的見識を求めている場合が多いです。コンサルタント側は、社会への貢献度が高い直接的な事業に携われるメリットがあります。
ベンチャー企業に転職する場合求められるスキル
- 先例のない世界に新しい例を作れるか
端的にいうと「未来の問題を解決する力」です。変化し続ける時代の中で、世の中の人が抱えていく問題を見つけ、サービスを生み出していく創造力が必要になります。そして、自分が考えたアイディアを信じ続けそれに伴う実行力が必要です。
- 自分のできることを強く打ち出せる
ベンチャー企業は、ポジションや組織の体制が早いスピードで変わっていきます。その中で、コンサルの経験を活かし「自分ができる」意思表示をすることが大切です。自ら手を上げる積極性が強く求められるでしょう。
③他ファームへの転職
「給料up とタイトルを上げる」ことを目的として、ファームから他ファームへスライドするケースが考えられます。例えば、社内政治の兼ね合いにより昇格が難しくなり、思い切って転職エージェントの登録をしてみたところ、「好条件なタイトルと年収が約束された」というケースもあります。
「単純に他ファームの特徴が気に入った」
「案件に多様性が多い」
「コンサルの仕事は好きだけど人間関係が悪化した」
などの理由があります。コンサルタントはそもそも属人的な仕事なので、スキルセットの質が高ければ高いほど、転職しやすいです。同じ業界で転職をする際には、そこで得られるものや、キャリアパスに沿った転職になるように目標設定が必要です。目標が明確になったら、転職エージェントに相談をして、自分に合った職場を探すことをオススメ致します。
他ファームに転職する場合求められるスキル
- 語学力
グローバル社会になり、語学の重要性は上がっています。力をメキメキとつけている中国を含め、様々な語学を学び会話ができるコンサルタントは重宝されます。
- ITスキル
経営に関わるコンサルタントは、データ解析やシステム構築の経験が重宝されます。他ファームに転職の際、資格や実務経験をもっていると評価の一つになりやすいです。
④投資銀行・PE・VCファンド
キャリアパスの4つ目は、PEファンドや投資銀行などの金融系領域です。自分が投資側に回ってM&A戦略などに携わりたい人にオススメです。転職後の部門によって行う業務は分かれるため、転職前に入念なリサーチをしておくことが大切です。また、投資銀行はパフォーマンスによって報酬が決まる文化です。コンサル時代より高額な年収を手にするために転職する方もいらっしゃいます。
コンサルとPEファンドは経営に携わるという点で似ていますが、実際の業務内容やスキルが異なります。PEファンドでは、特定企業の経営に深く携わり、成長していくプロセスを見ることができるでしょう。
戦略コンサルからPEファンドに転職をするには、ファンド依頼の事業DDや、バリューアップ案件の経験が、高い評価を得られるため、ファーム時代に経験がある方は優遇されます。PEファンドの求人案件は、狭き門ですが戦略コンサルの経験がありかつMBAホルダーの方が活かせる転職先です。
近い位置にVCファンドへの転職もあります。
VCファンドに転職するメリットには、新しい産業を支援して世の中に価値あるサービスを普及させる手伝いをすることができます。ベンチャー企業の夢や理念に共感して、長期間応援したいと考えられる方はVCファンドの転職は向いています。
投資銀行に求められるスキル
- 汎用的なスキル
コンサルタント時代で得た論理的思考に加えて、根拠を大事に数字計算できる定量的なシミュレーションが重要です。投資銀行は忙しさと求められる成果も強いためプレッシャーに耐える忍耐力や、クライアントへ納得をしてもらうためのコミュニケーション能力も必要となります。
VCファンドに転職する場合求められるスキル
- 財務系スキル、長期的な信頼構築
VCファンドでは投資実行やバリューアップなど財務系に特化した人が重宝されます。またベンチャー企業経営者と年単位の付き合いをするので、高いコミュニケーション能力で長期の信頼関係の構築が必要となるでしょう。
⑤起業や独立
戦略コンサルとして、将来的に起業をしたい人や、独立をしてフリーランスコンサルタントとして活躍をしたい方も増えています。
その理由は、起業して、自分が自由にやりたいことができる。また事業を軌道にのせ、多くの人達と関わり、一から作っていく喜びと感動を得ることができるからでしょう。
戦略コンサルは、幅広い起業のプロジェクトを担当するため、世の中が求めるクリエイティブなアイディアを生み出す能力に長けています。実際にベンチャー企業などは、元コンサル出身者も多くいるそうです。独立して、フリーランスコンサルタントとして働く場合も同様に、誰にも縛られず、自由度の高い仕事をすることができるでしょう。
しかし、案件の選び方にも注意が必要です。ファームの看板を背負わずに戦っていくので、自身の専門性を活かして、戦略的に仕事を選び、キャリアパスを意識した働き方をつかんでいきましょう。起業、独立ともに、自分の市場価値を把握し高め続けていく努力と人脈つくりが重要です。
独立を検討している戦略コンサルタントは好条件な案件をいつでも選べるような状態にしておくことが重要です。
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戦略コンサルタントの年収はどう変わる?【キャリアパス選択後】
主要な戦略コンサルタント5つの転職先を紹介致しました。戦略コンサルタントはゼネラリストが多いため、企業は汎用性があり即戦力として採用の幅を広げています。主要以外の転職先でいえば、ITベンダー、シンクタンク、監査法人など異業種への転職もある現状です。
そして気になる転職後の年収はどうなるのでしょうか。主要転職先別に紹介しています。おおまかな目安になれば幸いです。
事業会社
事業会社への転職は、年収が下がるケースが多いです。ワークライフバランスを考えて転職を希望したものの、大幅な年収ダウンに驚く人も。AXISの実例※によると、3割~4割の年収ダウンもあり得るとされています。もちろん転職は、個人のスキルや経験によって変わってくるものではありますが、事業会社への転職は年収ダウンを覚悟したほうが良いと言えるでしょう。
参照:)事業会社にコンサルファームから転職したら年収はいくらになるのか?
ベンチャー企業
残念ながら、ベンチャー企業の転職は年収が基本的に下がる場合がほとんどです。
しかし、ストックオプションによって高い報酬を得られるケースもあります。大きな金銭的なリターンは、数年経ってからのキャピタルゲインを期待しましょう。
ベンチャー企業は、事業の将来性は約束されていません。転職を考えているベンチャー企業の将来性を見抜いて転職活動をすることが求められます。
他ファームへの転職
コンサルからコンサルの転職は、十分に年収Upを狙うことができます。
国内コンサル会社から外資系コンサルへ転職するケースは年収UPする場合が多いです。ファームによって、同じタイトルでも年収の差があることや、そもそも外資系へ発注するプロジェクト費用が高額なことから年収が上がりやすいとされています。
投資銀行
コンサルタントから投資銀行の転職は狭き門ではあります。採用されれば、ベース級の高い年棒と成果型のインセンティブが待っています。コンサルファームと比べても高い水準の年収を得ることができます。
VCファンド
VCファンドの場合、コンサルと比べてベース級の年収レンジはあまり変わりません。しかしコンサルであればインセンティブがあり、VCファンドであれば、管理報酬としてマネジメントフィーと成功報酬のキャリーがあるために年収は実力ありきと考えられます。
戦略コンサルタントが選ぶべきベストなキャリアパスは?【年齢】
コンサルタントを採用する企業側の視点で解説をすると「若手を希望」しているケースが多いです。「ポテンシャルを評価している」「第二新卒で基礎的なスキルが既に付いている」などの理由が挙げられます。コンサル目線でいえば、年齢を重ねてくると、生活水準の大幅な変更や家庭環境を考えるとリスクも増えてきます。
例えば税金です。所得税や住民税は前年の取得によって定められ、来年度の支払いが高くなる可能性があります。大幅な給料が下がる転職の際は家族に相談する必要も出てくるでしょう。
将来大切にしたい価値観がある場合、コンサルタントの転職年齢は、20代の内から積極的に動くことが理想と考えられます。
戦略コンサルタントのキャリアパスまとめ
今回は、戦略コンサルタントの主要キャリアパス5つについて紹介致しました。それぞれ求められるスキルや、選ぶべき基準は異なりますが、いずれも人生の大きな選択肢の一つとなることは間違いありません。
終身雇用がなくなりつつある未来では、どんな状況においても自分のスキルや経験をバリューアップし続ける努力が必要となるでしょう。
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