本記事では広告業界におけるAIの活用事例7選と、AIを導入することによるメリットを解説します。
電通や博報堂といった国内大手企業を中心に解説するので、大企業でどのようにAIが活用されているのか知りたい方は本記事を最後までご覧ください。
属人的な発想力などに依存することも多いクリエイティブ制作などを行っている広告業界で、AIがどのような使われ方をしているのか順番に見ていきましょう。

目次
広告業界におけるAI活用事例7選

まずは広告業界において実際にAIを活用している事例を7つ紹介します。
国内の大手企業を中心に紹介するので、AIを活用する上での参考にしてみてください。
それぞれ順番に見ていきましょう。 電通はターゲットとするペルソナへ実際にインタビューしているかのようにやり取りができる「AIQQQ TALK」を開発し、マーケティングを行いたい企業へ提供しています。 基となるデータには、独自の生活者データを蓄積したDMP「People Driven DMP®」を活用しています。 様々な生活者データを取り込んだDMPを活用することで、「AIQQQ TALK」は納得度の高い顧客反応のシミュレーションができるようになっています。 また、「AIQQQ TALK」を活用する企業独自のデータを追加してペルソナに反映できるため、さらに精度の高いやり取りを行うことも可能です。 参照: 電通のもう一つの活用事例として、クリエイターの思考法を学習したAIが高速でアイディアを生成する「AIQQQ FLASH」があります。 同社が培ってきた特殊な思考条件やアイディア出しのノウハウをAIに付与しているため、生成AIが提案することの多い既視感のあるアイディアを脱して、クオリティの高いアイディアを生成することが可能です。 前項で紹介した「AIQQQ TALK」と併せて作られた大量のアイディアをクリエイターが磨き込むワークショップ型の開発プログラム「AIQQQ SESSION」の3つのサービスをパッケージ化した「AIQQQ STUDIO」としてサービス提供も行われています。 参照: 博報堂ではマーケティングにおけるコンセプト設計を支援するAI搭載のツール「STRATEGY BLOOM CONCEPT」を開発しました。 クライアント企業の課題を設定すると、AIがターゲットやインサイト、競合、ベネフィットといった項目について複数の候補を提案してくれます。 ツールに搭載されたAIには、博報堂DYグループが保有する生活者データを読み込ませているため、精度の高い提案ができるようになっています。 参照: 博報堂の経営層を起点とした全てのグループ社員におけるAI活用促進を目的に、AIに精通した若手社員から経営層に対する「AIメンタリング」制度の運用を始めました。 同社では生成AIの進化と実務での活用に向けて8,500名以上の社員に生成AI教育関連研修を実施しています。 そこで、本制度を導入し、積極的にAIを活用している若手社員の中からAIメンターを選出し、ペアとなる経営層に対して定期的にAIツールのトレーニングやサポートを行ってもらっています。 既に参加した経営層の月間AI利用回数は約3倍になり、業務時間の削減などにつながっています。 参照: ADKグループでは、同グループが推進するファングロース戦略の一環としてペルソナを自動生成するAIツール「エモグラ」を開発しました。 「エモグラ」では、特許出願済みの独自技術を活用し、同社オリジナルの生活者調査データと生成AIを連携してペルソナを生成します。 ライフスタイルや消費行動、メディア接触、意識・価値観や外見の画像といったペルソナの情報を出力してくれるため、ターゲットの実態を多面的に捉えたマーケティング施策立案やコンセプト開発に役立てられています。 参照: 大広(DDDAI Studio) 大広では、クオリティを担保しながら広告制作の工数削減を支援してくれるAIツール「DDDAI Studio」を開発しました。同ツールは、撮影やCG制作、カンプ制作といった工程をサポートしてくれます。 使い方は、顔写真と構図案などを入力するだけで、指定したシーンのビジュアルを生成したり、同一人物のポーズを変更して生成したり、背景画像を変更したりすることができます。 これによって、意図したビジュアルを自在に生成できるため、スピード感を持ってクライアントに制作物の提案を行うことが可能です。 参照: サイバーエージェントでは、広告配信効果を事前に予測する「効果予測AI」を開発しました。 現在のデジタル広告を取り巻く環境を鑑み、効果的な広告を配信し続けることを目的としたサービス設計となっています。 現在のデジタル広告では、運用を行いながら適宜修正していく運用型広告が主流となっており、広告効果を維持するため短期間に多種多様かつ大量のクリエイティブ制作と運用が必要です。 この中で既存のクリエイティブよりも効果の高い広告を作り続けることは、属人的な能力に依るところもあり、制作できる量に限界があります。 その上で、広告効果が確認できた場合にのみ、クリエイティブ制作の報酬をもらうサービス体系を採用しているため、クライアントに納得感を持って広告運用を行ってもらうことが可能です。 参照: ここからは広告業界においてAIを活用することでどのようなメリットがあるかを解説します。 それぞれ順番に見ていきましょう。 AIの活用によって大量のアイディアを迅速に生成可能です。 また、AIを使えば、ビジュアルの案出しにおいても背景画像や人物のポーズを指定して生成すれば近いイメージを制作可能です。 参照: これまで広告会社に蓄積されたデータを基にペルソナを作成したり、AIを通じて対話したりすることで、より具体的にターゲットとする生活者を把握することができます。 これによって、広告をリリースした際に実際の生活者に届きやすいメッセージやクリエイティブ制作が行いやすくなります。 参照: 今回は、広告業界におけるAI活用事例7選を紹介した上で、AI導入によるメリットを解説しました。 広告業界では資料作成などの業務だけでなく、アイディアやクリエイティビティが求められる仕事も多いため、属人化しやすい領域が広いです。 ✔高単価案件多数
● 電通(AIQQQ FLASH)
● 博報堂(STRATEGY BLOOM CONCEPT)
● 博報堂(AIメンタリング)
● ADK(エモグラ)
● 大広(DDDAI Studio)
● サイバーエージェント(極予測AI)電通(AIQQQ TALK)
このDMPは、クッキーなどのオーディエンスデータに加え、テレビの実視聴ログデータ、購買データなどを、人を起点にしてつなぐことで横断的なデータ分析を可能にしたものです。
・「電通、イノベーションを加速するAIコンセプト開発ソリューションを大幅刷新」電通ウェブサイト
・「AI×クリエイターの力でコンセプト開発を高速化する”AIQQQ Studio”」Do! Solutions
・「People Driven Marketing®」電通デジタル電通(AIQQQ FLASH)
考えたいテーマを入力すると、電通のクリエイターが実際に行っている「ずらし」の発想やアイディアをブラッシュアップさせる「再思考」といったプロセスを経てアイディアを生成します。
・「AIQQQ STUDIO」
・「AI×クリエイターの力でコンセプト開発を高速化する”AIQQQ Studio”」Do! Solutions博報堂(STRATEGY BLOOM CONCEPT)
社員のアイディア拡散や整理を支援する「壁打ち」ツールとして役立てられています。
ユーザーはAIの提案内容を基に修正をしながらコンセプトメイキングを行うことが可能です。
・「博報堂DYホールディングス、博報堂テクノロジーズ統合マーケティングプラットフォームBLOOMにて”STRATEGY BLOOM CONCEPT”を開発」博報堂DYホールディングス博報堂(AIメンタリング)
しかし、AIの活用度は若手において高く、50代以上では10%程度となっていました。
・「博報堂DYグループ”AIメンタリング”制度を導入経営層と若手社員によるペアワークでAI活用を加速化」博報堂DYホールディングスADK(エモグラ)
ファングロース戦略は、デジタルマーケティングの浸透を受けて、顧客の「ファン化」や「好き」という感情に改めて立ち返る取り組みが必要であるという問題意識によって生まれました。
・「ADKグループ、生成AIを活用したペルソナ作成ツール”エモグラ”を開発」ADKマーケティング・ソリューションズ
・「変革期を迎えたADKが掲げる”ファングロース戦略”」MarkeZine(マーケジン)
・「大広 WEDO × マーベリックス社、生成 AI を活用した広告制作支援ツール”DDDAI Studio”を共同開発」大広WEDO DAIKO WEDO creative & development inc.サイバーエージェント(極予測AI)
これをベースに、AIを活用して広告クリエイティブを制作し、広告効果が出たときにだけ成功報酬で制作費用が発生するサービス「極予測AI」をリリースしました。
そこで、新規クリエイティブ同士の効果予測ではなく、既存の広告とAIを用いて制作した新規クリエイティブの効果予測値を競わせ、既存1位の広告よりも予測値が高いものだけを広告主に納品し、配信を行います。
・「AIで広告クリエイティブ制作を一変、報酬は広告効果がでた時のみの料金体系”極予測AI”の提供を開始」株式会社サイバーエージェント
・「極予測AI、生成AIを活用した商品画像の自動生成機能を開発・運用開始へ」株式会社サイバーエージェント広告業界におけるAI活用のメリット
前章で取り上げた事例から、AIの活用はどのような効果をもたらすか具体的に知りたい方は参考にしてみてください。
● 精度の高い制作が可能になる迅速なクリエイティブ制作が可能になる
これによって、人間がゼロベースで考えるのではなく、AIから生成された内容をベースに考えたり、修正したりして制作できるようになり、業務時間の短縮につなげられます。
これによって、提案資料の作成や制作物のイメージをつかむ際にも、一度撮影を行って確かめる必要がなくなるため、資料作成や制作時間の削減ができます。
・「広告業界のAI活用事例。クリエイティブ制作やマーケティング最適化などメリットを紹介」AIsmiley
・「広告業界での生成AI活用事例11選!クリエイティブ&ツール紹介や導入のメリットも」SHIFT AI TIMES精度の高い制作が可能になる
・「広告業界での生成AI活用事例11選!クリエイティブ&ツール紹介や導入のメリットも」SHIFT AI TIMESまとめ
しかし、生成AIの進化によって、人間の仕事をサポートできる部分も増えてきました。
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