AWS導入事例18選から見る、AWS導入のメリットとは?活用例は?

近年、DX推進が推し進められる中でブラックボックス化等を予防するためにクラウドサービスの需要が拡大傾向にあります。

総務省の調査によると、2017年時点で半数以上の企業がクラウドサービスを導入しているとのことですので、現在はより多くの企業で導入されていることでしょう。また、クラウドサービス市場規模自体も、2023年度には2019年度の2倍ほどに膨れ上がる見込みです(MM総研 ※COVID19流行以前の調査ですので、多少変動が生じる可能性あり)。

そして、伸び続けているクラウドサービスの中でも、AWSは世界でシェアNO.1です。そこで今回は、AWSに焦点をあてて、導入事例18選をご紹介するとともに、AWS導入のメリットをお伝えしていきます。

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AWSとは

AWSとは

まずはじめに、念のためAWSについておさらいをしましょう。

AWSとは「Amazon Web Service」の略称で、Amazonが提供している100を超えるクラウドコンピューティングサービスの総称です。ですので、AWSそのものが1つのクラウドコンピューティングサービスとして提供されているのではなく、様々な目的に応じたサービスがクラウドサービス化されているといったイメージを持っていただくとよいでしょう。

このようなご紹介をしたところで、クラウドコンピューティングを理解していないとピンとこないと思いますので、補足します。クラウドコンピューティングとは、インターネット等のコンピュータネットワークを介してサーバー・ストレージ・データベース・ソフトウェアといったコンピューターを使用する様々なサービスを活用することを意味します。

また余談にはなりますが、クラウドコンピューティングを説明する際に、比較対象として挙げられるのが、「オンプレミス」です。クラウドコンピューティングサービスが登場する以前は、サーバーを利用したい場合、自社オフィス等にサーバー機器を設置するのが一般的でした。このように物理的サーバーを利用する場合をオンプレミスと呼びます。

クラウド市場でのAWSの存在

冒頭でお伝えした通り、クラウド市場でのAWSの存在は非常に大きいです。実際のデータや受賞歴を踏まえて、AWSの実績を確認していきましょう。

1⃣シンガポールの調査会社Canalysによると、2019年度の世界クラウドインフラ市場は、支出額で比較すると前年比+37.6%(約11兆7600億円)で、総額の32.3%をAWSがめていることが明らかとなっています。

▲2019年の世界クラウド市場シェア

参照:)19年のクラウドインフラ市場、AWSの首位揺るがず 世界シェアの約3割占める Azureが約2割で猛追

2⃣AWSは、9年連続で、ガートナーによるマジッククアドラントのInfrastructure as a Service (IaaS) 分野においてリーダーに選定され続けています。とりわけ、実行能力とビジョンの完成度において高く評価されています。

参照:)AWS が 9年連続で、ガートナーによるマジッククアドラントの Infrastructure as a Service (IaaS) 分野においてリーダーに選ばれる

AWS導入のメリット

AWS導入のメリット

AWS導入する場合、そのようなメリットがあるのでしょうか。本トピックでは、AWS導入のメリットを簡単にお伝えしていきます。

  • コストが抑制できる

ハードウェアやソフトウェアを準備する必要がないので、初期費用を抑えることが可能。

  • セキュリティの強化

常に最新のセキュリティ管理が施されているので、セキュリティ強化につながる

  • 拡張性に富んでいる

メモリ・CPU・ストレージ容量などの拡張を円滑に行える。

  • 管理者負担の軽減

ソフトウェアのアップデートといった管理者の負担になる業務を削減でき、人的リソースを有効活用できる。

  • ビジネスの進捗スピードUP

必要なサービスを、ハードウェアなどを購入せずすぐに活用できる。また、スペックの更新にも時間がかからないので、結果としてビジネス進捗を早めることができる。

  • スペースが不要

サーバーなどを設置するスペースが不要なので、その分コストを削減あるいは他用途に活用できる。

AWS導入時の注意点

AWSを導入するにあたり、従来のオンプレミス型と比較して多くのメリットを享受することができる一方で、デメリットも挙げられます。ですので、導入を検討する場合には、以下デメリットについても考慮したうえで、導入すべきかを見極めることが重要となります。

  • コストを予算化しずらい

従量制の課金であるため、定額制のサービスと比較するとコストを予算化しずらい。

  • ノウハウが必要

現時点で100を超えるサービスが提供されており、今後も増えることが予想できる。数多くあるサービスの中から自社の課題を解決するにはどのサービスが適切かを選定する段階から、ノウハウが必要となる。また、AWS導入後の管理はユーザーが自身で行う必要がある。

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【18選】AWS導入事例

【18選】AWS導入事例

では、さっそくAWSを有効活用している企業の導入事例をご紹介していきます。AWSはあらゆる業界の多くの企業で導入されています。また、企業の規模も様々です。

20ものAWS導入事例を見ることで「AWS導入によって、具体的にどんなメリットを享受したか」をご理解いただけると思います。ぜひ最後までご覧ください。

AWS導入事例①:任天堂株式会社

「任天堂株式会社」は、スマートデバイス向けゲーム「Super Mario Run(スーパーマリオ ラン)」の iOS 版を150もの国を対象にローンチ(2016年12月15日)する際のインフラにAWSを採用しました。配信からなんとたった 4 日間で4,000 万ダウンロード超えを記録し、エンターテインメント界に大きな反響を与えましたが、「配信開始時に 150 もの国と地域を配信対象にスマートデバイス用ゲームを提供するということは、我々にとってかなりのビッグチャレンジでした。」と任天堂株式会社 ビジネス開発本部 スマートデバイス事業部 事業システム開発グループ グループチーフの竹本 賢一氏は話しています。

このビッグチャレンジに挑むにあたり、①全世界への一斉ローンチを実現すること②耐えうるインフラを短期的に構築せねばならないこと③それに加え、各国の個人情報保護の規制にも順応する必要があること、以上3点が最大の課題でした。そこで、高い拡張性及びセキュリティ対策にも強みを持つAWSを導入することで、安心して利用できるインフラをもとに、全世界にサービスを一斉ローンチすることに成功しました。また、クラウドであれば、アクセスピーク時にも柔軟に対応できることからコスト面でも大きなメリットになりました。(※オンプレミスの場合、ピーク時も対応できるようにすると、かなりのリソースが必要となるため)

参照:)AWS導入事例:任天堂株式会社、株式会社ディー・エヌ・エー

AWS導入事例②:グリー株式会社 

ソーシャルゲームプラットフォーム「GREE」を運営する「グリー株式会社」や、約1年の時間をかけて、数千台のオンプレミスサーバをAWSへ移行しました。その他20を超えるAWSサービスも導入し、その結果、インフラ調達時間とコスト、両面での削減に成功しました。

参照:)AWS導入事例:グリー株式会社

AWS導入事例③:株式会社カプコン 

『バイオハザード』などを生み出したゲームメーカー「株式会社カプコン」は、『モンスターハンター』をモバイルで発売する際のインフラにAWS LambdaやAmazon GameLiftを活用しました。これにより、従来のオンプレミスと比較した際には、初期コストを約10分の1にまで抑制されたとのことです。

AWS導入事例④:全日本空輸株式会社

国内最大手の航空会社である「全日本空輸株式会社」では、予約や発券、運用実績などあらゆるデータを膨大に扱っています。これら膨大なデータが蓄積されたデーウェアハウスを「Amazon Redshift」に移行したことで、サーバー調達リードタイムの大幅な削減に成功しました。これにより、業務効率化へとつながっています。

参照:)AWS導入事例:全日本空輸株式会社

AWS導入事例⑤:株式会社エイチ・アイ・エス

国内最大手の旅行代理店の「株式会社エイチ・アイ・エス」では、ビジネス面にて①グローバルでのIT人材確保②キャパシティ③コスト④新サービス提供までのスピード、以上4つの課題を抱えていました。そこで、「AWS Direct Connect」をはじめとするAWSを導入したことで、どこからでもアクセスでき、拡張性およびコストパフォーマンスの高いネット環境の構築に成功しました。その結果、各プロジェクトにおけるリードタイムの大幅短縮にもつながっています。

AWS導入事例⑥:株式会社フジテレビジョン

「フジテレビ」でおなじみの「株式会社フジテレビジョン」は、2019年のワールドカップバレーボールにてAWSサービスを活用した超低遅延配信技術を使った同時配信を行いました。これにより、好きな場面で特定選手をアップで見るなど、テレビとは別アングルでの映像を楽しむことが可能となりました。

AWS導入事例⑦:クックパッド株式会社

CookpadTV(クックパッド株式会社から分社化)が運営する動画配信サービス「CookpadTV」は、スーパーなどの売り場に設置されたAndroid 端末にて料理動画を配信するサービスです。2020年時点で、国内の約 130 チェーンの約5,000 店舗以上に設置されています。しかし、設置台数が拡大していく中で運用コストと保守の煩雑さを課題として抱えていました。そこで、MDM(※)を自社開発する方向にシフトし、開発にあたりAWS IoT Coreを導入しました。その結果、各店舗ごとの様々なニーズに対応できるMDMの仕組みを短期間で実現することに成功しました。

※MDM:「モバイルデバイス管理」とも呼ぶ。スマートフォンやタブレット端末などのモバイルデバイスを管理する際に活用するのシステムのこと。MDMを導入することにより、管理者は対象となる複数のモバイルデバイスを遠隔で管理・操作することが可能となる。

参照:)AWS導入事例:クックパッド株式会社

AWS導入事例⑧:株式会社あきんどスシロー

日本最大手の回転すしチェーンとして知名度のある『スシロー』ですが、運営企業の「株式会社あきんどスシロー」は、AWSの先進ユーザーとしての顔も持ち合わせています。2014年11月にラスベガスで開催されたAWSのイベントにて行われたアマゾン・ドットコムのCTOによる基調講演は、同社の事例紹介からスタートされました。同社のAWS導入を通じた取り組みがいかに革新的であるかをくみ取れるエピソードと言えるでしょう。

同社は、AWS導入以前から、すしの鮮度や売れたタイミングなどをICタグを活用して、管理するほか、顧客数から1分後と15分後の売上を予測し、レーンに流すネタの量を決めるシステムなどを活用していました。そして、これらシステム化により蓄えられた40億件のデータを分析することで、顧客消費行動のパターン分析や店舗間のデータ比較によるオペレーション改革に活かすことができると見込みました。ただし、これほど膨大なデータを検証する際には、高速処理が可能なインメモリ型のBIツールを動かせる高額なサーバーが必要となります。そこで、必要なデータ分のみ利用できるAWSへ目を向け、データの検証を実施し、わずか10万円という少額コストで「確かな手ごたえ」を得ました。

※その他にも、「スシローアプリ」の開発にもAWSを活用するなど、多くのAWS活用事例がある企業ですので、詳しくは以下参考資料をご覧ください。

参照:)スシローのAWS活用を支えるネットワークとは?――Direct Connect+KDDI WVSでさらなる進化

参照:)AWS導入事例:株式会社あきんどスシロー

AWS導入事例⑨:Tabio株式会社 

「靴下屋」や「Tabio」などの店舗を展開する「Tabio株式会社」は、AWSを活用した店頭連動の生産システムを構築しています。AWSを選定した理由としては、①サーバー管理コストの低さ、と②素早くPDCAを回すことができることを挙げています。結果として、サーバー修理などの、売上に直結しない作業にかかる余分なリソースを削減することにつながり、より新しい試みにリソースを配分できる環境を構築しました。

参照:)【オンプレミス環境からAWSへの移管】ビジネス価値を生まない作業からの解放

AWS導入事例⑩:株式会社カオナビ 

クラウド人材管理システム『カオナビ』の開発・運営を行っている「株式会社カオナビ」では、急成長フェーズに差し掛かるに伴いSaaS化に着手し、現在ではAWSのクラウドサービス上に構築されたマルチテナント型の環境を活用しています。『カオナビ』のユーザー数は、創業から7年で1500社を超えており、現在も加速度的な成長を続けている一方で、②年前と変わらずないインフラコストを実現しています。

参照:)SaaS on AWS 株式会社カオナビ

AWS導入事例⑪:株式会社ジャパネット銀行

ネット銀行を運営する「株式会社ジャパネット銀行」は、OSOSのサポート切れやサーバの老朽化を課題として抱えていました。それに加え、サーバーの災害対策も不十分でした。そこで、AWSを導入することで、災害対策はもちろんのこと、老朽化や情報漏洩を防止できる環境を整えました。結果と して、導入後5年の間に、20%ものコスト削減を実現しました。また、レスポンスが早くなり、業務効率もUPしているとことです。

AWS導入事例⑫:株式会社東急ハンズ 

日々の暮らしにおける多様なニーズにをくみ取った商品を幅広取り扱う『東急ハンズ』などを手掛ける「株式会社東急ハンズ」は、BCPをきっかけに2012年にAWSへの移行を決意し、オンプレミスからの移行を進めています。mazon EC2、 Amazon DynamoDB等の様々な AWS サービスを活用し、既存システムの移行に留まらず、今後の活用する新規システムにおいてもクラウドで構築する方針を明らかにしています。

現在では、インフラ調達期間が3か月から1日へ大幅に縮小された他、インフラ開発・運用にかかる負荷が軽減されたことで、エンジニアらが新たなテクノロジーを活用した業務改善にむけてリソースを割ける環境を実現しています。

参照:)AWS導入事例:株式会社東急ハンズ

AWS導入事例⑬:AGC株式会社

世界最大手のガラスメーカー「AGC」は、3年間という短い時間の中で142ものシステムをAWSへ移行しました。これにより、オンプレミスでのシステムを使用していた時期と比較してITインフラにかかるコストが約4割削減されました。これほどのコスト削減を実現したは背景には、AWSのランニングコストが比較的安いことだけでなく、必要時だけシステムを稼働するといった運営上も工夫も要因となっています。また、5年ごとに行っていたハードウェアの更新作業の必要がなくなったことが、効率化やコスト削減にも大きく寄与してるとのことです。

参照:)AWS導入事例:AGC株式会社

AWS導入事例⑭:PayPay株式会社

QRコードやバーコードを使用した決済サービス『PayPay』を運営する「PayPay株式会社」は、サービスのインフラ基盤にAWSを活用することで、開発決定からリリースまでをわずか3か月で実現しました。

現在、累計決済回数は 10 億回以上(2020年5月時点)、加盟店は全国260万か所以上(2020年10月時点)を超えており、決済サービスの中でも大きな存在となっています。このような信頼されるサービスへと成長させることのできた要因は、やはり、開発からリリースまでの期間が非常に短かったことでしょう。「他社のサービスが先行する中、わずかな遅れが市場シェアの獲得に大きな影響を及ぼします。早期のローンチを模索した結果、3 ヶ月でミニマムスタートが切れると判断しました」とプロダクト本部 執行役員本部長の Aditya Mhatre 氏は語っています。

参照:)AWS導入事例:PayPay株式会社

AWS導入事例⑮:株式会社NTTドコモ

ドコモでおなじみの「株式会社NTTドコモ」では、プライバシー情報を扱っているため、クラウドサービスの導入は行っていませんでしたが、AWSがセキュリティ基準をクリアできたことから、導入に踏み切りました。AWSの高いセキュリティ性がに認められた一例と言えるでしょう。

AWS導入事例⑯:富士ゼロックス株式会社

富士フィルムのグループ会社であり、複合機の製造・販売を行っている「富士ゼロックス」では、2014年3月よりAmazon EC2、Amazon S3などのAWSクラウドを導入しています。Aその結果、収容システム自体は3倍ほどに増え続けているにもかかわらず、導入前と比較して約3割のコスト削減を実現しています。

参照:)AWS導入事例:富士ゼロックス株式会社

AWS導入事例⑰:株式会社朝日新聞社  

「株式会社朝日新聞社」では、デジタル上でも新聞記事を配信しており、その際、過去関連記事のリンクなどの情報を付加することで、コンテンツ内容の更なる充実を図っています。これら付加する情報を探すにあたり、編集者は、過去のデータの中から手探りでキーワード検索し、探した記事に関しては別途IDを社内システムへ入力せねばならず、かなりの工数がかかるという課題を抱えていました。そこで、こうした課題解決のため、2016年頃から該当記事の関連記事情報と写真を検索できるAWSを活用したWEBサービス『編集者向け記事・画像検索システム』のプロトタイプの構築を開始しました。同サービスは、2017年6月より社内へ公開され、業務効率改善に大きく寄与しています。

参照:)AWS導入事例:株式会社 朝日新聞社

AWS導入事例⑱:ミニストップ株式会社

大手コンビニチェーンの「ミニストップ株式会社」では、競争が激化しているコンビニ業界で戦っていくため、AWSを活用した全さh的なクラウド化に取り組みました。まずは、給与管理システムやPOSシステムをAWSに移行し、情報システ向けのデータレイクもAWS上に構築しました。

続いて、全国約 2,000 店舗のコンビニ業務(受発注や各種マスタ)を支えるメインフレームの基幹システムをクラウドに移行したことで、約7割のインフラコストを実現しました。また、システム運用にかかる負荷を大幅に削減できたことから、新しいことにチャレンジするリソースの確保にもつながっています。来的には大阪リージョンを活用した DR/BCP 環境の強化も視野にいれているとのことです。

参照:)aws導入事例:ミニストップ株式会社

AWS導入事例のまとめ

本記事では、導入事例18選をご紹介するとともに、AWS導入のメリットをお伝えしました。AWSはあらゆる業界の多くの企業で導入されています。また、企業の規模も様々です。当記事が、AWSに関する知見を深めるきっかけとなれば幸いです。

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