本記事では、バックエンドエンジニアについて、扱う言語や知識・スキル、年収、将来性など、網羅的に解説していきます。
バックエンドエンジニアについて気になる方は参考にしてみて下さい。
近年、Webサービスは非常に重要な存在となっています。Webサービスを提供するにはバックエンドエンジニアの存在が必要不可欠です。
バックエンドエンジニアは、Webサイトやアプリケーションの裏側で動作するサーバーサイドの開発をします。
Webサービスの中で、ユーザーが直接触れることがない部分の機能を扱うため、重要な役割であり、エンジニア志望者の中でも人気が高い職種です。
目次
バックエンドエンジニアとは
バックエンドエンジニアとは、Webサービスの背後にあるサーバーサイドの開発を担当するエンジニアのことを指します。
バックエンドエンジニアの役割
バックエンドエンジニアは、主にデータベースやサーバー、APIなどの基盤となる部分の実装や管理をします。
また、セキュリティやパフォーマンスの最適化、スケーラビリティの向上など、システム全体の設計を担うこともあるでしょう。
バックエンドエンジニアとサーバーサイドエンジニアの違いとは
バックエンドエンジニアとサーバーサイドエンジニアは、双方ともWebアプリケーションやサーバーシステムの開発に従事するエンジニアです。
明確な違いはなく、企業によって呼び方や区分けは様々です。
バックエンドエンジニアは、Web系の企業で使われることが多く、サーバサイドエンジニアは基幹系企業で使用されることが多いです。
バックエンドエンジニアの仕事内容
バックエンドエンジニアの仕事内容は、大きく4つに分かれます。
サーバーサイドの開発
バックエンドエンジニアは、サーバーサイドの開発を担当することが多いです。
主にWebアプリケーションやAPIなどのサーバーサイドの開発を行い、Webサービスの動作や処理の速度などを最適化するための工夫を行います。
データベースの設計と運用
バックエンドエンジニアは、データベースの設計や運用を行う機会も多いでしょう。
データベースの設計には、テーブルやカラムの設計、インデックスの設定、データの正規化などが含まれます。
APIの設計と実装
APIは、アプリケーションプログラミングインターフェースの略で、異なるシステム同士をつなぐための窓口となる機能です。
バックエンドエンジニアは、APIの設計と実装にも携わることがあります。
APIを設計する際には、どのような情報を公開するか、どのような形式でデータを受け渡すか、エラーハンドリングはどうするかなどを検討する必要があるでしょう。
また、APIの実装にあたっては、セキュリティやパフォーマンスなどを考慮した設計が求められます。
システムのセキュリティ対策
バックエンドエンジニアは、システムのセキュリティ対策にも携わります。
攻撃者が不正アクセスやデータ改ざんを行うことを防止するため、セキュリティに関する知識が必要です。
具体的には、SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティングなどの攻撃手法を理解し、対策を講じる必要があります。
また、SSLやTLSなどの暗号化技術を用いて、通信内容を保護することも重要です。
バックエンドエンジニアが扱う代表的なプログラミング言語
バックエンドエンジニアが扱う代表的なプログラミング言語は、大きく5つに別れます。
Java
Javaは、オブジェクト指向言語として広く利用されているプログラミング言語です。
大規模なシステムを開発する際に効果的であり、金融機関でよく使用されます。
安定性が高く、多くのフレームワークやライブラリが提供されているため、高度なサーバーサイド開発に向いていると言えるでしょう。
Python
Pythonは、シンプルかつ読みやすい構文が特徴的なプログラミング言語です。
バックエンドエンジニアにとっては、データ分析や機械学習などの分野で広く利用されており、サーバーサイドの開発にも適しています。
また、迅速なプロトタイピングが可能なため、開発効率を向上させることが可能です。
Ruby
Rubyは、オブジェクト指向言語として開発されたスクリプト言語です。
Ruby on RailsというWebアプリケーションフレームワークが有名で、フレームワーク自体が標準的な機能を提供するため、アプリケーションの開発を迅速に行うことができます。
また、Rubyはシンプルで読みやすい構文を持ち、可読性が高く、保守性にも優れています。
PHP
PHPは、Webアプリケーションの開発に特化したプログラミング言語です。
PHPは、HTMLに埋め込んでの動作が可能なため、Webアプリケーションの開発に適しています。
またPHPは、WordPressなどのCMSや、EC-CUBEなどのECサイトの構築に広く利用されることが多いです。
Go
Goは、Googleが開発したオープンソースのプログラミング言語で、C言語のようなシンタックスを持ち、並列処理やネットワーク通信を容易に扱うことが可能です。
また、軽量なコードで高速な処理ができるため、Webサーバーやミドルウェアなど、高負荷なアプリケーションの開発に向いています。
Goは、他の言語と比較して比較的新しい言語ですが、Web開発の分野で広く採用されており、年々使用率も増加中です。
求められる知識やスキル
バックエンドエンジニアとして求められる知識やスキルには以下のようなものが挙げられます。
データベースの基礎知識
データベースの基礎知識は、バックエンドエンジニアにとって欠かせません。
データベースの基本的な概念や、SQLを使ったデータの検索・更新・追加などの操作方法を理解する必要があります。
また、複数のテーブルを結合して複雑なデータを扱う場合や、大量のデータを高速に処理する場合など、より高度なデータベースの知識が必要になる場合もあるので、覚えておきましょう。
サーバーアーキテクチャの理解
バックエンドエンジニアは、サーバーアーキテクチャの理解が求められます。
サーバーアーキテクチャとは、Webアプリケーションの構成要素であるサーバーの配置や構造のことです。
例えば、負荷分散や可用性の向上のために複数のサーバーを構築する場合や、クラウドサービスを利用する場合など、サーバーアーキテクチャの設計や構築に関する知識が必要になります。
ネットワーク通信の知識
バックエンドエンジニアは、Webアプリケーションにおけるネットワーク通信の知識が求められます。
TCP/IPやHTTPなどのプロトコルについての理解や、APIの設計・実装におけるRESTful APIなどの知識が重要です。
セキュリティに関する知識
バックエンドエンジニアは、セキュリティに関する知識も必要です。
例えば、SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティングなどのセキュリティ脆弱性について理解し、適切なセキュリティ対策を行う必要があります。
また、OAuthやOpenID Connectなどの認証・認可に関する技術についても理解していることが求められるでしょう。
スキルアップのためにできること
プロジェクト参加や個人プロジェクトの経験を積む
バックエンドエンジニアには、実務での経験が必須です。
プロジェクトに参加することで、実際に問題を解決し、製品を開発する中で必要なスキルや知識を身につけることができます。
また、自分で個人プロジェクトを立ち上げ、実際に開発からリリースまでを経験することも有効です。
自分自身でシステムを構築することで、全体像を理解することができ、理論的な知識だけでなく実践的なスキルも磨くことができます。
オープンソースプロジェクトに参加する
オープンソースプロジェクトに参加することで、多くの優れたエンジニアと交流することが可能です。
そのため、新しいアイデアやテクノロジーを学ぶことができ、プロジェクトの成果物を通じて自分のスキルアップにつながるケースは少なくありません。
また、オープンソースプロジェクトに貢献することで、世界中の開発者から評価され、自分の知名度を上げることもできるため、将来的に就職やキャリアアップに繋がる可能性もあります。
コードレビューを受ける
自分が開発したコードに対して、他のエンジニアにレビューしてもらうことで、自分のコードに対する視野を広げることができます。
また、コードを深く理解する必要があるため、受けた側だけでなく、する側も、自分の視野を広げることが可能です。
そのため、双方にとって大きなメリットになると言えるでしょう。
バックエンドエンジニアにおすすめの資格
バックエンドエンジニアにおすすめの資格は以下の3つです。
Oracle認定Javaプログラマ
Oracle認定Javaプログラマ資格は、Javaプログラミングスキルを証明するための資格です。
Java言語の基礎知識から、高度な技術まで幅広い範囲のスキルが問われます。
特に、バックエンドエンジニアとしてのJavaプログラミングスキルを身につけることができるため、就職やスキルアップに役立つでしょう。
Oracle認定Javaプログラマは、世界中で認められた資格であり、のプログラミングスキルを証明するうえで有用な資格です。
Javaを扱う企業に就職を目指す場合や、Javaに特化した開発会社で働く場合には、取得しておくことをおすすめします。
PHP技術者認定試験
PHP技術者認定試験は、PHPのスキルを証明する資格です。
バックエンドエンジニアとして、Webサイトのバックエンドを開発する際に必要となる、PHPの基礎知識や応用スキルを身につけることができます。
PHP技術者認定試験は、PHPの専門スキルを証明する資格として、業界で高い評価を受けています。
PHPの開発に特化した企業やWeb制作会社などで働く際に、取得しておくと役立つでしょう。
AWS認定資格試験
AWS認定資格試験は、Amazon Web Services（AWS）の専門スキルを証明する資格です。
近年クラウドの普及により、サーバサイドを扱うバックエンドエンジニアは、AWSを用いたシステム構築や運用に必要となるスキルを身につけておく必要が出てきました。
AWSは、クラウドサービスの分野で最も広く利用されているプラットフォームの一つであり、バックエンドエンジニアが扱うシステムがAWS上で稼働している確率は高いと言えるでしょう。
そのため、AWS認定資格を取得することは、バックエンドエンジニアとしてのスキルアップに役立つ資格の一つとなっています。
バックエンドエンジニアの将来性
今後もIT業界の発展が進むことが予想されるため、バックエンドエンジニアの需要は高まると考えられます。
特に、ウェブアプリケーションやクラウドサービスの需要が増加している現在、バックエンドエンジニアはますます重要な存在となるでしょう。
また、近年では、AIやIoTなどの分野でバックエンドエンジニアの需要も高まっています。
これらの技術に精通しているバックエンドエンジニアは、ますます求められる可能性が高いと言えます。
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