メタバースで実現できる地方創生の事例を紹介!メリットや課題も解説

コロナ渦で注目が高まった「メタバース」。

そんなメタバースを用いて、少子高齢化や人口減少などの課題を持つ地方自治体が、様々な方法で課題解決を図っています。


本記事では、メタバースで実現できる地方創生の事例を紹介します。


さらに、メタバースを用いて地方創生を行うメリットや、課題も解説します。
 

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メタバースで実現できる地方創生・事例 

メタバースの世界観を使って、地方創生や魅力発信を実現した6つの自治体の事例を紹介します。 

【鳥取県】メタバース課を設立し県の魅力を広める 

鳥取県は、鳥取県の関係人口を増やすことを目的に、全国で初めてメタバース課を設立しました。

メタバース課では、AIアバター職員を採用し、AIアバター職員が鳥取県に興味を持つ方々とコミュニケーションを取っています。

AIアバターは勤務時間等の拘束が無いため、24時間365日いつでもどこからも、メタバース空間を通じて、世界中へ鳥取県の魅力を発信することができます。

具体的には、メタバース空間内で、鳥取県を応援するプロジェクトを立てたり、鳥取県の魅力を発信したりしています。

人々とのコミュニケーションを重ねることで、世界の人々が鳥取県のどのような部分に興味を持つのか等も分析できるため、今後の発信にも期待が高まります。 

【広島県】観光体験商品や特産品の最新情報を発信・体験 

一般社団法人広島県観光連盟は、株式会社 NTT QONOQと共同して、スマホやPCから誰でも簡単に入れるメタバースの空間、「Hiroshima Midnight Fest.」を提供しました。

この取り組みでは、主に広島の観光体験商品や特産品の最新情報を発信しています。

メタバース空間内には様々なブースを設けています。

例えば、観光体験商品の紹介ブースでは、戦争や戦争復興に焦点を当てた広島市内を巡れるツアー等があります。

他にも、広島県の特産品や食材や名産品を発信するブランドショップのブース等も展開されています。

このようなブースを設置し、また3か月に1回程度の頻度でリニューアルを繰り返すことで、利用者が飽きないようなコンテンツを定期的に発信し、広島の魅力を発信しています。 

【山形県】メタバース上の婚活イベント 

山形県東田川郡庄内町では、メタバース上の婚活イベントの開催を決定しました。

参加者はスマホやタブレット、PC等の好きな媒体でアバターを通じて参加します。

どこからでも参加できること、ゲーム感覚で気軽に楽しめることから、より心を開いて相手と話せる狙いを込めて開催しています。

参加条件は、男性が山形県東田川郡庄内地域に住んでいることです。

カップルが成立した後の地域活性化も。

また、様々な方に気軽に参加してもらうため、婚活アドバイザーと共同してスキルアップ講座を開講したり、イベント後に適切なフォローアップを行ったりしています。

なかなか婚活に踏み出せない人に向けたサポート面も充実させています。 

【大阪府】メタバース空間で東京と大阪をゼロ秒移動、大阪観光の魅力を発信 

大阪府は、大阪の魅力を発信すべく、三菱地所が運営する「バーチャル丸の内」に、新たに大阪のエリアを拡張して新設しました。

具体的には、大阪の「仲通りエリア」を設立し、メタバース空間で大阪と東京間を自由に行き来できるゼロ秒移動を実現しました。

新設した仲通りエリアでは、バーチャル仲通りオープニング記念として、大阪観光をPRするイベントや、インフルエンサーのトークショー等を開催しました。

さらにインフルエンサーと連携し、インフルエンサーにSNSで大阪観光メタバース空間の宣伝をしてもらうことで、幅広い世代に広く参加してもらうことに成功しました。 

【京都府】情報発信空間をオープンし、京都の伝統を広める 

大日本印刷株式会社(DNP)、一般社団法人渋谷未来デザイン、宮下公園パートナーズの3者が共同で構築していたバーチャル空間「渋谷区立宮下公園 Powered by PARALLEL SITE」の同空間内に、京都府京都市のバーチャル空間「京都館PLUS X」がオープンしました。

この空間では、京都の伝統工芸品の職人を招いたイベントを開催する等して、職人の巧みな技術を広げたり、モニターやパネルを設置して京都の魅力を発信したりしました。

今後は、連携している渋谷に住む人と京都市に住む人が交流できる場づくりを目指しています。

また、TikTok等とコラボして、インフルエンサーをゲストに起用するなどし、新たなプロモーションを展開し続けています。 

【静岡県】イベントで焼津市の魅力をアピールし、ふるさと納税の申請がUP 

静岡県焼津市では、メタバース上で開催されたイベント、「バーチャルマーケット2022winterに出展しました。

イベントでは、バーチャルマグロ一本釣りや、マグロをアバターでさばくマグロ解体ショー等を行い、焼津市の魅力を発信しました。

このバーチャルイベントは大盛況を博し、多くの人に焼津市の魅力を発信することに成功しました。

さらに、ふるさと納税の返礼品として焼津市の名産品や特産品を申請する人が増え、前年度の返礼額を上回ることができました。 

地方自治体がメタバースを活用するメリット 

コロナ渦で注目が高まった「メタバース」。

そんなメタバースを用いて、少子高齢化や人口減少等の課題を持つ地方自治体が、様々な方法で課題解決を図っています。

具体的にはどのようなメリットがあるでしょうか。
 

 人件費を抑えて開催できる 

メタバースイベントの開催者は、メタバース空間という場を設けるだけでいいので、実際の施設の準備や入場の手続き等が不要となり、人件費を抑えることができます。

時空を超えて地域の魅力発信ができる 

メタバース空間では、物理的な移動がありません。

上記で紹介した例のように、東京の丸の内エリアの中に大阪の仲通りエリアを作ることもできます。

そのため、遠い所に住む人でも参加でき、集客がしやすくなります

また上記事例でもあったように、東京と京都の自治体がコラボして企画を考えることもできます。

仮想空間だからこそできる強みを活かすことで、地域の魅力拡散につながるでしょう。 

ECサイトへの販売促進ができる 

イベントに参加した方々に地域の魅力を発信し、参加者が地域の特産品等を購入したくなった場合、ECサイトを案内することで、ECサイトの販売促進が期待できます

その際に、イベント参加者特典をつけたり、参加者割引等を行ったりすると、地域の活性化にも繋がるでしょう。 

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メタバースによる地方創生の課題 

メタバースを地方創生に取り入れる上での大きな課題は、デジタル・デバイド(情報格差)があるということです。

基本的には、タブレットやスマホなどのデバイスを用いて参加するメタバースですが、もちろん、全ての人がデバイスを保有しているわけではありません。

そのため、若年層に偏った情報発信になってしまうという課題があります。

また、参加側に格差があるのと同様、主催側にも情報格差がある場合があります。

地域の職人等の情報リテラシーが低く、うまく魅力を発信できない可能性もあるので、主催側も情報格差を意識したサポートが必要です。

他にも、メタバース空間を設立するための初期費用も課題となっています。

情報リテラシーに明るくない自治体は、データに詳しい専門家等を交えて空間を創り上げることもあります。

その場合は、専門家への人件費もかかるので、ある程度の予算が必要になります。

導入費用と、設立した後のシステム維持費や固定費がかかってくることも課題です。 

まとめ 

本記事では、メタバースで実現できる地方創生の事例を紹介し、メタバースを用いて地方創生を行うメリットや、課題も解説しました。
現在地方創生として設立されているメタバース空間は、無料で参加できるイベントも多いので、気になる方は参加してみて、実際に目で見て楽しんでみてはいかがでしょうか。 

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