海外のアパレル業界DX事例4選|ファッション業界を生き残る海外トレンド

アパレル・ファッション業界は2020年のパンデミックを機に、店舗を含めたデジタル化によるイノベーション時代へ突入しています。

国内だけでなく海外のトレンドも大きく変化し、低迷するアパレル・繊維業を生き残るテクノロジー戦略の実践が注目を集め始めました。

デジタル化において他業界に比べて遅れをとっているファッション業界のトレンドについて、アパレル業界の先端領域研究者の発信する情報をみていきましょう。

本記事では、当メディアを運営するストラテジーテック・コンサルティング編集部の海外担当が、海外のアパレル・ファッション業界DX事例研究をわかりやすくご紹介します。

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アパレル業界DXの海外トレンド(アメリカ)

アパレル業界DXの海外トレンド(アメリカ)

アメリカを拠点としてフランスやシンガポールに進出しているファッション・テクノロジー企業Heuritechは、以下の通り語っています。

「2020年以降、パンデミックがファッション・アパレル業界に影響を与え、テクノロジーによるイノベーションで取引やビジネスモデルが変化しました。」

「多くのアパレル企業がデジタル化に力を注いでいるため、ファッション業界のEコマースにおいてテクノロジーはなくてはならないものになっています。」

「デジタル・トランスフォーメーションによる在庫管理の高度な数値予測からスタッフ同士のコミュニケーションにまで活かせるデータは重要な情報です。」

まさに一元管理できるデジタル・ソリューションといえます。

アパレル業界にとって、2020年は変革の1年でした。

アクセサリー製造、マーケティング、販売方法に至るまで、抜本的に伝統的な手法とテクノロジーが融合する経験をしました。

アパレル・ファッション業界DXは、変化する市場のニーズに応えるべくビジネスプロセスやUXを創造すると捉えられています。

パンデミックの年は店舗が閉鎖される中、ソーシャルメディアやオンラインショップが大事な役割を担いました。

とある調査では、これまでオンラインで服を購入したことのない層の43%がECサイトでショッピングを開始しています。

メーカーや生産側においても販売プロセスのデジタル化によるオンラインショップを強化するには、DXが最適なソリューションです。

店舗のマーケティングとは全く異なる領域であるため、デジタル化へ適応する際の摩擦を考慮しておくとよいでしょう。

たとえばRFIDチップを商品に取り付けておくと、在庫管理と補充に役立てることができます。

ICチップの情報をクラウド管理することで仮想空間のマーケティングへ活かす道もみえてくるのではないでしょうか。

参照:)Digital transformation: Fashion’s reset in 2021

アパレル業界DXの海外トレンド(イギリス)

アパレル業界DXの海外トレンド(イギリス)

英国のデジタル・マガジンWhichPLMによると、DXとは企業の経営スタイルを変革し市場の成長を支えお客様により多くの付加価値を提供することを意味します。

パンデミックを経てファッション業界が生き残るために、従来のソフトウェアだけに頼る方針ではなく、DXを取り入れる戦略が現実的ですが、簡単なものではないでしょう。

プロジェクト経過、各段階には複数のマイルストーンが必要です。

アパレル業DXがファッション企業ビジネスのイノベーションだけではなく、お客様や関連業者の皆様すべてを巻き込む点を忘れてはいけません。

投資に見合うのかを多くの企業が心配しますが、まずはDXの基盤をつくることが大切です。

デジタル・トランスフォーメーションが実践されると、相手の立場に関係なく緊密な連携をとることができます。

生産した商品の品質管理もリモートで対応が可能となるのです。

DXはファッション業界において最も注目されているキーワードのひとつになっています。

参照:)How Digital Transformation is Fundamentally Changing the Fashion Industry

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アパレル業界DX海外事例の紹介

アパレル業界DX海外事例の紹介

それでは実際のDX海外事例をご紹介していきます。

ポルトガルとイギリスで下請け業者として有名ブランドのアパレル商品を手掛けるLongratexは、DXによりビジネスパートナーと緊密に連携しています。

世界中のアパレルやその他ビジネスに向けてデジタル化ソリューションを提供しているGerber Technologyは、Lectraとの統合によりインダストリー4.0の強い味方となりました。

LongratexはGerber Technologyが提供する2D/3D CADファッションデザインソフトウェアを活用し、婦人服や子供服商品の製造を自動化したのです。

まず商品を市場に届ける生産工程の時間を削減することから着手しました。

需要に沿った供給を実現させることで、特定の注文に集中する時間が確保できます。

また、仮想プロトタイピングを導入することで、ビジネスパートナーとのアイデア共有も円滑に行うことができるのです。

さらには仮想上で衣服のフィット感やスタイルを確かめることができるので、最終的な物質的なサンプル制作の工数を減らすことにも繋がります。

その結果、生産性を50%向上させることに成功しました。

参照:)client stories/Gerber Technology

アパレル業界DX海外事例研究の紹介3

アパレル業界DX海外事例研究の紹介3選

海外のアパレル業DX事例研究①:アジアが躍進するファッション・スマートファクトリー(韓国)

続いて、海外のアパレル業界に関する事例研究をご紹介します。

スマートファクトリーは、ドイツ政府が主にEUで提唱しているインダストリー4.0構想に含まれます。

スイスのバーゼルを拠点として学術論文を紹介しているMDPIサイトに、韓国ソウルの研究者によるファッション業界「スマートファクトリー」が取り上げられていました。

一言で表現すると、アパレル業においても「End to End」の概念に基づき、全プロセスをデジタル化する動きのことです。

論文の記事によると、既にスマートファクトリーを実現している産業が複数存在する一方で、ファッション業界は遅れをとっています。

各業界でDXが進んでいるドイツ、アメリカ、中国においても、ファッション業界はデジタル化の面で動きが鈍化傾向にあります。

最初のスマート・ファッションファクトリーは、2015年12月につくられたアディダスのSpeedfactoryです。その後日本や中国でも動きがありましたが、ファッション商品の製造に関しては一歩遅れていました。

しかし、アパレル業界もデジタル化の波に乗るものと考えられます。

21世紀の現在は、スマートファクトリーの認知度と必要性が高まりつつあるのです。

つまり、ファッション・アパレル業界にとって、製造段階からの自動化がDXを推進する際の重要な構成要素となっていることがわかります。

参照:)MDPI | Visioning the Future of Smart Fashion Factories Based on Media Big Data Analysis

海外のアパレル業DX事例研究②:ファッション・サイボーグデザイナーの活躍(フィンランド)

次に、フィンランドの研究者が取り組んでいるアルゴリズムを活用したファッション・サイボーグデザイナーの研究事例をみていきましょう。

デザインプロセスにおける自動化と、人口知能の機械学習とのコラボレーションがファッション業界トレンドをどのように変えていくのかが議題となっています。

フィンランドのデザイナーと、オランダのオンライン限定ファッションハウスのケーススタディ分析を基盤に研究が進められています。

デザイナーの専門知識や創造力をプログラミングと組み合わせる様々な手法が試されているのです。

人力のデザインに人工知能による機械学習を絡め、サイボーグ4.0デザイナーの観点が生まれました。

2017年に最初にAIファッションデザイナーを始動させたのはアマゾンです。

アマゾンはお客様の要望に対応する際、特定の領域ではアルゴリズムの方が優れた点があると判断していました。アルゴリズム・ファッションデザイナーとも呼ばれています。

ファッションデザインの一部がAIの仕事になる時代ともいえる現代に、人工知能との関係を改めて深く考えさせられるケーススタディ研究です。

参照:)‘Just hit a button!’ – fashion 4.0 designers as cyborgs, experimenting and designing with generative algorithms

海外のアパレル業DX事例研究③:ファッション4.0時代のサーキュラーエコノミー(ブラジル)

SDGsが叫ばれる21世紀に、ファッション業界のサーキュラーエコノミー(Circular Economy/CE)が重要な戦略として捉えられています。

サーキュラーエコノミー(CE)は、2015年にEUが提唱したことで広まりました。

環境や社会に影響を与え続けるアパレル業界において、商品の素材を再び資源として経済を再循環させる取り組みは重要な位置づけとされています。

そのため、CEに関連する研究の数も増加傾向にあります。

しかし、ファッション業界の実証実験データはまだ不十分で、特にブロックチェーンや人工知能によるテクノロジーを活用した研究はまだ多くありません。

アパレル企業はビジネスモデルをCEの循環に寄り添わせる方法を考える必要に迫られています。

デジタル化のイノベーションは、ファッションブランド側だけでなく、お客様も巻き込むものだと認識しなければなりません。

その点、スタートアップ企業はゼロからCEに基づいたビジネスモデル(BM)を構築していくことが可能といえます。

既存アパレル企業のCE対策は学術界でも注目されていますが、科学的知識との溝は少なからず見え隠れしています。

環境に影響を及ぼすファストファッションのビジネスや、バリューチェーンを考慮するべき点がみえてくるのです。

つまり、これからは材料レベルでの価値保存が議論の対象となりうるでしょう。

参照:)Business Model Innovation for Circular Economy in Fashion Industry: A Startups’ Perspective

アパレル業界DXの課題

アパレル業界DXの課題

アパレル・ファッション業界のデジタル化は他分野に比べて遅れている分、紐づく研究データも少ない傾向がみられる事が現状であり、課題のひとつとなっています。

End to Endの構想やスマートファクトリー、サーキュラーエコノミーを実現するためにも、アパレル業DXは欠かせない存在といえます。

材料・素材の粒単位からデジタル空間へシームレスに業務プロセスを繋げ、ビジネス経済を再循環させていくことが最も大きな課題であることがわかります。

アパレル業DXの海外事例まとめ

 実際の海外ファッション業界事例や、アパレル先端領域の事例研究とトレンドをご紹介しました。

リソースが足りないアパレル業DXを本格的に推進するにあたり、デジタルに強いファッションDXコンサルタントやエンジニアが求められています。

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