AIエンジニアは近年、需要が急速に高まり高額な年収を手にしているケースが増えています。
経産省が2021年に調査した「我が国におけるIT人材の動向」によると「新卒であっても、AI等の分野で大学時代の論文が高い評価を得た新卒者を対象に、年収1,000万円以上を提示」する企業例があると発表しています。
そこで本記事では、現役AIエンジニアの方に「AIエンジニアの平均年収」や「海外との年収の差に」ついて解説いただきました。
まずはAIエンジニアの概要を知りたいという方は、こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
目次
AIエンジニアの平均年収
AIエンジニアはなんとなく高収入というイメージがありますが、具体的な年収はどのようになっているのでしょうか。
ここでは日本におけるAIエンジニアの平均年収、日本全体の平均年収との差をご紹介します。
イメージでしか把握していなかった人は具体的な数字を確認してみましょう。
日本におけるAIエンジニアの平均年収
平均年収というものは累計母数、データ取得の時期などさまざまな要因で多少変化してしまうものです。
本記事では一例として大手求人サイトである「求人ボックス」による集計結果を示します。具体的な数字を確認してみましょう。
同サイトによると、AIエンジニアの平均年収は約598万円となり、月給に直すと約50万円となっています。※2023年時点
また、AIエンジニアの派遣社員であれば時給として2,248円となっているようです。
年代別の平均年収も記載されていますので、以下に示しておきます。
ご自身の年代の平均年収を確認してみてください。
20~24歳 | 339万円 |
25~29歳 | 445万円 |
30~34歳 | 533万円 |
35~39歳 | 573万円 |
日本全体の平均年収
ここで、すべての職種を合わせた日本全体の平均年収をご紹介します。
そうすることでAIエンジニアの平均年収が他の職種と比べてどのようになっているのか知ることが可能です。
みなさんはAIエンジニアと日本全体の平均年収のどちらが高いと予想しますか?
下記に日本全体の平均年収を記載していますので、確認してみましょう。
日本の平均年収は433万円となり、月給に直すと約36万円となっています。※2021年時点
また、派遣社員の平均時給は1573円となっているようです。
日本全体においてもAIエンジニアと同じように各条件別に年収を調べてみると以下のようになっています。
新卒 | 271万円 |
未経験 | 250~300万円 |
第二新卒 | 310万円 |
20代 | 348万円 |
なお、未経験とはプログラマーの実務経験の無い方がプログラマーとして入社した場合の平均年収になります。
AIエンジニアと日本全体の平均年収の差まとめ
差を分かりやすくするため、AIエンジニアの平均年収、日本全体の平均年収を表にまとめます。
(単位:万円) | AIエンジニア | 日本全体 |
平均年収 | 593 | 433 |
新卒 | 453 | 271 |
未経験 | 411 | 250~300 |
第二新卒 | 440 | 310 |
20代 | 525 | 348 |
この表から分かるようにAIエンジニアはどのような条件でも収入が高い職業になっています。
特に、新卒や20代という条件で高いことから、AIエンジニアになりたてでも給与が高いことが読み取れます。
海外で働くAIエンジニアの平均年収
日本においてAIエンジニアというものはかなり給与の高い職業だということが分かりました。
では、海外のAIエンジニアと比べるとどうなのでしょうか。
日本国内だけではなく海外にも目を向けてみましょう。
アメリカの経済誌「Forbes」によると、海外のAIエンジニアの平均年収は1000~1500万円となっています。
この数字からも分かるように、海外のAIエンジニアの年収は非常に高く、日本とは比べものになりません。
こちらの平均年収は海外すべてを合わせたものですが、アメリカだけで見ると数年の実務経験で3000~5000万円の収入が見込めるというデータも出ています。
日本国内で見るとAIエンジニアは高収入な職業でしたが、海外のAIエンジニアと比べると給与はまだまだ低いものです。
ではなぜ海外のAIエンジニアはこのような高い年収になっているのでしょうか。理由を考察してみました。
出典元:「Glassdoorに基づいて2018年に働くのに最適なAI企業」経済誌Forbe
海外のAIエンジニアの年収が高い理由
海外AIエンジニアの年収が高い理由は主に2点あると考えられます。
日本比べてAIエンジニアの需要が高い
まず1つ目の理由は、海外の場合、日本に比べてAIエンジニアの需要が高いことです。
もちろん、日本でもAIはさまざまなことに用いられるようになり、研究機関も増えてきました。
しかし、一部の国は日本よりも格段に早い速度でAIの普及・研究が進んでいるのです。
そのことを数値的に確認してみましょう。
AI研究ランキング2020の調査によると、AI研究のリード数値は以下のようになっています。
1位:アメリカ | 1677.8 |
2位:ヨーロッパ | 556.2 |
3位:中国 | 281.2 |
4位:カナダ | 114.5 |
5位:韓国 | 76.6 |
6位:日本 | 57.8 |
7位:イスラエル | 57.7 |
このように日本のAI研究は世界から突出して進んでいるとは言えません。
そして、みなさんがAIを依頼する側であればどの国に依頼をしたいと考えるでしょうか。
もちろん、最もAI研究が進んでいる国に依頼するのではないでしょうか。
世の企業もそのように考え、自然と上位国の企業に依頼をし、報酬が流れているのです。このことが日本と海外の差の一因であると考えられます。
エンジニア・プログラマの評価の違い
2点目は、エンジニア・プログラマに対する世間の評価です。
日本ではエンジニア・プログラマは下請けという考えが慢性的にあり、重宝されない傾向がみられます。
最近ではプログラマ・エンジニアの評価が上がってきているように感じますが、それでも海外と比較するとまだ足りていません。
このような考えを持っている人・企業が多いことで自然と支払われる報酬が少なくなっているのです。
また、報酬が少ないので本当に優秀なエンジニアが海外に流失しているという問題点とも関係してきます。
以上の2点は個人でどうにかできるものではありませんので、日本のAIエンジニアの平均年収を上げるためには国主導で改革を起こしていくことが必要そうです。
ただし、ここで解説したものはあくまでも平均年収についてになります。
日本のAIエンジニアでも非常に高い年収を誇っている方はいますので、スキルをつければ高収入も狙えると認識しておきましょう。
出典元:「2020年のAI研究ランキング:アメリカは中国をリードし続けられるのか?【後編】(米中覇権争いの行方)」AINOW
AIエンジニアが年収を上げるコツ
AIエンジニアの平均年収は日本全体の平均年収よりもかなり高くなっていましたよね。
しかし、AIエンジニアは個人によってさらに年収を上げることができる可能性を持っています。
本記事では年収を上げるコツを3つほどご紹介しますので、現役AIエンジニアの方は確認してみましょう。
新たなスキルを習得する
AIエンジニアは非常に幅広いスキルが必要な職種です。
れらすべての知識・スキルを持っている方はなかなかおらず、複数のAIエンジニア役割ごとに担当していることが多くあります。
もし、幅広いスキル・知識を持っていれば多くの仕事や高単価な案件を受注することができ、年収upへとつながるのです。
特に、AIプロダクトマネージャーに任命されると非常に高い収入が見込めます。
転職やフリーランスに転身する
転職やフリーランスになることも年収をupさせる一つの方法です。
転職はもちろん、給与が高い企業へ再就職することになります。
AIエンジニアはスキルや実績を持っていれば比較的簡単に転職が行える職業です。
別の企業で働くことに抵抗がない方は転職を視野に入れてみましょう。
また、AIエンジニアはフリーランス活動を始めやすい職業となっています。
フリーランスは稼いでいる方とそうでない人の差が開いていますが、個人でも案件を受注できるという方はフリーランスを視野に入れてみましょう。
海外に転職する
最後のコツは、海外に転職するということです。
先ほどの解説のように、海外のAIエンジニアは日本よりも給与水準が高くなっています。
海外の企業に就職するだけで年収が上がる可能性があるので挑戦できる環境が整えばオススメです。
しかし、英語が苦手、家庭を持っているなどに当てはまる方は難しい方法かもしれません。
AIエンジニアの市場価値
平均年収が高いことから市場価値も高いことが分かりますが、ここで経済産業省が2019年に発表した「IT人材供給に関する調査」から市場価値を考えてみましょう。
こちらのレポートではAIエンジニアの需要が2018年では約4万人であったのに対し、2030年には約24万まで拡大すると言われています。
12年で20万の増加は市場価値が高まり続けることを示しています。
需要が高まり続ける一方で、供給が足りていないことも市場価値が高まりつづける要因です。
情報処理推進機構IPAのIT人材白書では7割のIT企業は人材不足と感じていることが分かっています。
需要に対して供給が非常に少ないので、Aiエンジニアの市場価値は非常に高いものだと考えられます。
AIエンジニアは高年収を目指せる!
AIエンジニアは多様なスキルが必要ですが、高収入を十分に見込める職業です。
また、平均年収が高いだけではなく、個人の取り組みで年収をさらに上げられる可能性も持っています。
本記事を参考にAIエンジニアの年収アップに必要なことをしっかりと確認しつつ、キャリア形成の一助になれば幸いです。
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