都市公園の未来:DX事例とその実現に向けた取り組みを紹介

国は、科学技術などを進める総合イノベーション戦略の中で「Society5.0」を掲げ、IoTやAIの発展による経済の発展と社会的課題の解決を目指しています。

その中で位置づけている「スマートシティ」の実現に向けた実証実験を行う場として、都市公園が注目されています。

この記事では広い土地と多くの人が集まる都市公園におけるDXの活用として、5つの事例を紹介します。

参照:「都市だけでなく公園もスマート化!国内や海外での事例とは?」株式会社Will Smart ミライコラボ

高単価案件をお探しですか?
Contact EARTH matchingでは、フリーランスITエンジニア向けの高単価案件を多く取り扱っています。
DXやAI活用などのプロジェクトにアサインしたい方は、無料エキスパート登録から案件にアサインしてみてください。

企業からスカウトが来るプラットフォームcontactEARTHmatching

完全リモートのDX案件が探せる

コンタクトアースマッチングはもう使っていますか?

久屋大通公園(愛知県 名古屋市)

愛知県名古屋市にある久屋大通公園は、デジタル技術を取り入れた都市公園の好例です。

この公園は、都市公園法の改正に伴って導入された「Park-PFI(Park-Private Finance Initiative)」制度を活用し、三井不動産株式会社(以下、「三井不動産」)が主導する再開発プロジェクトを実施しました。

その中でデジタル技術を活かしたエリアマネジメントを担当するNTTコミュニケーションズ株式会社(以下、「NTT Com」)は、「Area Marketer」という自社グループのサービスを採用。

公園内の人流データを通じて来訪者の行動パターンを把握し、人が集中するエリアと時間帯を可視化することで、混雑緩和や来園者体験の向上につながる施策を検討しています。

さらにAI技術を使った防犯システム「Takumi Eyes」を導入し、広い公園内の24時間監視を実現し、安全かつ快適な公園環境の維持に貢献しています。

また2022年からはNTT Comと三井不動産の協力によって、無人パトロールロボットやフードデリバリーロボットを使った実証実験を開始。

パトロールロボットは夜間も含めた公園内の自動巡回による安全の確保、フードデリバリーではロボットが注文品を届けるサービスを体験できるという新しい顧客体験を提供しています。

このように、公園が持続可能で更に魅力的な空間になるよう、久屋大通公園では様々なデジタル技術が取り入れられています。

参照:
「名古屋市・久屋大通公園から始まる、リアルとバーチャルを往還する未来のまちづくり」エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社 OPEN HUB for Smart World
「NTT Comと三井不動産、名古屋市のHisaya-odori Parkにおいてロボットを活用した無人パトロール・フードデリバリーの実証実験を開始」三井不動産株式会社

千葉市動物公園(千葉市)

千葉市動物公園は、DXを通じて運営の効率化や来園者の満足度向上に取り組んでおり、その中でもIoT技術を用いた取り組みは、公園の運営に新たな価値をもたらしています。

例えば、来園者にとって新しい学びの場を提供するため、カメラ付きのスマートグラスなどを使用したオンライン動物ガイドを導入。

飼育員が着用するウェアラブルデバイスを通じて、普段は見られない視点から動物の様子を来園者にリアルタイムで伝えるという体験が好評を得ました。

また「ZOOトリップ」という自動運転ロボットを活用したオンライン動物園の実証実験も行われています。

遠隔操作できる自動運転ロボット「RakuRo」を使い、自宅に居ながらリアルタイムで動物園を楽しめるようにしました

視聴者数は約2万回にも上りました。

そして、同園では東京大学大学院との共同プロジェクトとして、スマートゴミ箱の実証実験も進めています。

この取り組みでは、ゴミ箱に取り付けたセンサーによってゴミが満杯になりそうな箱を自動的に管理者に通知し、効率的なゴミ収集を実現。

さらに、AI技術による収集データの解析に基づいてゴミ収集ルートを最適化し、管理コストを削減すると同時に、公園内の衛生環境を向上させています。

DXを通じて新しい動物園の運営モデルを築きつつある千葉市動物公園。

ICT技術やロボット技術を採用したこれらの取り組みは、同園の魅力を高めるだけでなく持続可能な運営にも貢献しています。

参照:
「ICTの活用で動物園の社会的役割を発展させる千葉市動物公園」株式会社ミライト・ワン 未来図
「Iot 技術を用いたスマートごみ箱の実証実験」東京大学

コンタクトアースマッチング公式サイト

平城宮跡歴史公園(奈良県 奈良市)

平城宮跡歴史公園は歴史的遺産の保存と併せて、最新のデジタル技術を用いた観光や公園運営の効率化を図る「平城宮跡歴史公園スマートチャレンジ」に取り組んでいます。

例えば、スマートフォンや専用デバイスを通じて平城宮の建物や文化をバーチャルで再現するAR技術の導入。

これによって広い園内を巡る楽しみが増え、歴史的な遺産の理解が深まることに繋がり、公園の回遊性が向上しました。

また同園は施設管理業務の効率化を図るため、以前は紙ベースで行われていた施設の点検や管理に「スマート公園管理システム」を導入しました。

これによって園内の施設や設備の状態をリアルタイムに把握できるようになり、作業効率が飛躍的に向上しました。

さらに同園では広大な園内の点検業務を省力化するため、ドローンやAI技術も導入しています。

ドローンを使った空撮によって施設の点検や植生管理が改善され、従来、手作業でカバーしきれなかったエリアも容易に管理できるようになりました

また、AIを使って樹木の解析や倒木の予兆検知なども行っており、公園の安全性を確保しつつ、ランニングコストの削減に貢献しています。

このように平城宮跡歴史公園は、来園者の体験価値の向上と公園の持続可能な運営に、AR技術など様々なデジタル技術を活かしています。

参照:
「平城宮跡歴史公園スマートチャレンジコンソーシアムの取り組みと公園DXについて」国土交通省
「平城宮跡歴史公園スマートチャレンジ 3年間の取組成果」国営平城宮跡歴史公園

都立公園(東京都)

都立公園では維持管理の効率と利用者の満足度を向上させるため、「パークモニタリングシステム(以下「パクモニ」)」を導入しています。

パクモニは公園内の設備の不具合や危険箇所を迅速に発見し、その内容を即座に共有するためのデジタルツールです。

このツールによって公園職員や維持管理者が、スマートフォンを使って不具合箇所の位置情報や問題点などをいち早く共有できるので、早期対応に繋がります。

また、このシステムは管理者だけでなく、職員全員や業務委託先の専門業者間でも情報の共有ツールとして使われており、遠隔からの適切な判断と対応が可能です。

パクモニの導入によって取得したデータは不具合対応以外にも、故障や不具合の発生を予測し事前に対策を講じることにも活用でき、公園運営をより高度なものにしています。

このように、パクモニを通じて東京都は公園の運営効率を向上させるとともに、利用者にとって安全で快適な環境を提供し続けています。

参照:「”狭山丘陵”グループ事業計画書|東京都建設局」P38狭山丘陵パートナーズ

DXを通じた公園愛護会との連携(神奈川県 旗ケ崎市)

旗ケ崎市では、DXの活用を通じて公園愛護会との連携を強化し、公園の維持活動を効率化する取り組みを進めています。

その中心となっているのが公園情報アプリ「PARKFUL」と、その連携ツール「PARKFUL Watch」です。

「PARKFUL」は、公園の情報を誰でも簡単に閲覧できる無料アプリです。

旗ケ崎市内の公園に関する情報や、利用者がコメントや写真を投稿できる機能があり、地域住民や公園利用者同士のコミュニケーションが活発に行われています。

このアプリを使うことで、住民は自分の住んでいる地域の公園情報を手軽に得られ、利用者同士で交流することができます。

これに加えて旗ケ崎市では、公園愛護会との連携を強化するために「PARKFUL Watch」を導入。

「PARKFUL Watch」を通じて、公園愛護会は公園の状況や活動内容をリアルタイムで報告でき、自治体と効率的に連絡を取り合うことが可能になっています。

この機能を活用することで公園の美化や維持活動が効率的に行われ、地域住民と行政との連携が一層強化されています。

また、PARKFUL Watchは、地域住民が公園愛護会に参加するきっかけ作りにも大きく貢献しています。

特に利用者の高齢化が進む公園では、若い世代が積極的に参加することが期待されており、スマートフォンを活用した活動は参加に消極的だった層にも新たな魅力を提供することが可能です。

このように旗ケ崎市はPARKFULやPARKFUL Watchを活用した公園愛護会との連携を通じて、持続可能な公園管理を実現し、地域住民がより積極的に公園の美化や維持活動に参加できる環境を整えています。

参照:
「【導入事例】 神奈川県茅ヶ崎市 – PARKFUL Watch(パークフル ウォッチ)」株式会社パークフル PARKFUL
「茅ヶ崎市 民間2団体と連携 公園愛護会の支援強化」株式会社タウンニュース社 タウンニュース

まとめ

都市公園のDXは単なる施設の管理効率化にとどまらず、価値の付加や持続可能な運営など重要な役割を担っています。

今回ご紹介した各地域の特性に合わせたデジタル技術の導入は、全国各地の都市公園で展開されることが期待できるだけでなく、今後のスマートシティの実現に向けた重要な一歩と言えるでしょう。

弊社が運営するContact EARTH matchingにはDX推進に関する高単価案件が多数登録されています。

 働く場所にとらわれずリモートでできる案件を探したい
 フリーランスエンジニアとしてAI開発の実績が欲しい
 高単価案件を獲得して稼げるエンジニアになりたい

そんな思いをお持ちの方は、ぜひ、無料の人材登録から案件を探してみてください。

併せて読みたい

フリーランス向けのフルリモート案件をお探しの方へ

✔高単価案件多数
 150万円以上の案件が80%以上、200万円以上も!
✔フルリモート案件多数
 リモートで完結するDX・戦略案件が見つかる
✔上場企業や優良企業から直接スカウトが届く
 簡単なプロフィールを登録し、あとはスカウトを待つだけ