近年、様々な企業のビジネス戦略において「DX」という言葉を耳にする機会が増えてきました。
今回は、日本にも法人をもつOracle社のDXについて特集します。
Oracleは、特にデータベース管理システム(DBMS)のOracle Databaseなどが有名で、Oracleといえばデータベースを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
近年ではOracle Cloudなどのクラウドサービスにも力を入れており、それらの製品を通じて顧客のビジネスに沿ったDXを推進しています。
本記事では、まずはOracleの考えるDXについて説明し、その後にOracleの製品を導入・活用したOracleの国内DXベストプラクティスを3つ紹介します。
目次
Oracleとは?
Oracleは、企業などのビジネス向けにパッケージ製品の開発や販売などを手がける、ソフトウェアを得意分野としている企業です。
アメリカ合衆国に本社があります。
Oracleはデータベースなどの製品を筆頭に、世界で高いソフトウェア製品のシェアを誇ります。
データベースの他にもデータベース開発ツールやCRMなどの製品もあり、近年ではOracle Cloudなどのクラウドサービスにも力を入れています。
Oracle Cloudは、ITを移行、構築、運用するためのクラウド環境のサービスです。
OracleとDX
データベース以外にも力を入れているOracleですが、Oracleの考えるDXとはどのようなものでしょうか。
OracleのDX推進
日本Oracleでは顧客のDXを推進すべく、様々なサービスを展開しています。
ここからは、そのソリューションの例である、顧客のビジネス戦略を分析する「データドリブンDX」とOracleの独自のクラウドサービスである「Oracle Cloud」を紹介します。
データドリブンDX
日本Oracleの考えるデータドリブンDX とは、顧客の展開するビジネスの強みや弱みをデータ活用戦略によって分析することです。
DX推進のための施策である「Data Driven Digital Transformationスタートアップ・サービス」では、コンサルティングサービスとして、実施したデータ分析をデジタル技術として提供・実装するまでを約3カ月の期間で行います。
顧客のDXのイメージを、Oracleが一体となって協力し、データを中心として推進するサービスです。
このサービスでは、データドリブンDXとして、データ鳥瞰図作成を実施します。
顧客のビジネスをフィールドとした鳥瞰図を作成し、競争優位性などをデータ化します。
それによって、顧客のビジネスの事業内容や活動を可視化して、さらなるデータからの視点での分析を図ります。
Oracle Cloudの推進
日本Oracleでは、OracleのクラウドであるOracle Cloudを顧客のビジネスに取り入れ、戦略的に活用することで顧客のDX推進を図ります。
Oracle Cloudとは、ITを移行、構築、運用するためサービスであり、Oracle が展開するクラウド環境のソリューションです。
そのOracle Cloudを顧客のビジネスに展開するにあたって、データ分析に経験と知識のあるOracleが自ら支援するコンサルティングサービスが、「Cloud Center of Excellence(CCoE)サービス」です。
CCoEサービスは、クラウドを導入するだけでなく、そのアフターサポートや運用負荷の検討など様々な課題のアシストを行い、Oracle Cloudの価値の最大化を目指します。
日本Oracleでは上記のように、コンサルティングなどのサービスを通じて顧客のDXについて理解をし、そのニーズを判断して顧客に合ったサービスを展開します。
ここからは、実際にOracleの製品を導入・活用してDXを推進させた3つ企業を取り上げて事例を紹介します。
Oracle国内DX事例~【旭酒造】
旭酒造株式会社は、災害などを理由に重要業務が中断しないよう、事業継続とグローバル市場の拡大を目標として、OracleのIaaSである「Oracle Cloud Infrastructure」を導入し販売管理システム基盤の強化をしました。
旭酒造株式会社は、純米大吟醸酒の「獺祭」を製造・販売する、山口県にある酒造メーカーです。
今回の事業継続計画の実施を決めた背景には、2018年の西日本豪雨により、山口県の本社や工場が浸水被害を受けたことがありました。
このような、自然災害によって製造や販売のデータが失われることがないように、システムの影響を考えてOCIを導入しました。
OCIの特徴である、柔軟で安定した性能を提供できるという高い拡張性が決め手になりました。
そのOCIの拡張性により、グローバルマーケットにおいての日本酒製造事業の実施にも期待が高まります。
旭酒造はOCIを基盤としてDX化を推進し、強化された販売管理システムによって、災害対策だけでなく事業拡大にも対応し、今後は顧客へのさらなる価値創造につなげていきます。
Oracle国内DX事例~【アズワン】
大阪府に本社を持つアズワン株式会社は、理化学機器や、病院・介護用品などを販売する総合商社です。
アズワンは在庫情報の確認システムにOracleの提供する「Oracle Autonomous Transaction Processing」を導入しました。
「Oracle Autonomous Transaction Processing」は、Oracle Databaseを基盤として構築され、データベースのトランザクション、データ分析や、バッチ機能の作業量、負荷をチューニングすることによって最適化を図る、自律型のデータベースサービスです。
そのサービスの自律化機能により運用管理の負担を軽減化させ、販売業務に欠かせない在庫管理などのデータをロードする時間の短縮を実現しました。
アズワンでは、Oracle Autonomous Transaction Processingの導入によりデジタル化を推進し、在庫情報確認システムの運用において、アクセス数集中による負担を50%軽減させることに成功しました。
負担軽減により、システムの起動後の経過時間を短縮させることができます。
その結果、システム起動にかかっていた時間を、他の生産的な業務に充てることができるようになりました。
Oracle国内DX事例~【大日本印刷】
大日本印刷株式会社では、全社を挙げてDX推進をすべく、OracleのIaaSによって大規模基幹であるシステム基盤を「Oracle Cloud Infrastructure」に移行させました。
大日本印刷株式会社(DNP)は、印刷・情報技術を基盤に、包装、エネルギー分野などの幅広い事業を展開する会社です。
印刷としては、国内大手の印刷会社としても知られています。
大日本印刷株式会社では、業務の中核ともいえる販売管理や、購買管理、人事、給与、在庫管理、会計などの経理業務を現在オンプレミス環境で実施しています。
そのオンプレミス環境において、700以上の仮想サーバーで稼働している上記の中核システムをクラウドに移行させる際に、オラクルのクラウドサービスである、「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」を採用しました。
OCIは、VMwareなどの仮想環境やデータベースなどのリソースを容易に作成・利用できるインフラストラクチャ(IaaS)のクラウドサービスです。
OCIでは、従来運用していたオンプレミス環境とアーキテクチャを維持することで、拡張性を持たせながらも移行によるユーザーの負担を軽減させます。
大日本印刷株式会社は、OCIの構築をはじめとするクラウド環境の移行を通してDXを推進し、IT運用管理業務の負担を軽減させます。
それにより、新規事業の創出やさらなる事業拡大を図り、会社全体としてDXを推進させ、顧客にさらなる価値を提供していくことに期待が高まります。
OracleとDX Oracleの国内DX事例まとめ
本記事では、Oracleの考えるDXについて解説した後に、Oracleの製品を活用したOracleの国内DX事例を紹介しました。
データベースとして実績と知名度のあるOracleですが、近年ではOracle Cloudなどの「クラウドサービス」にも力を入れていることがわかりました。
データドリブンDXやコンサルティングサービスを通して進化を続けるOracleに、今後も期待が高まります。
Oracleの製品について興味がある方は、本記事を参考にしてみてください。
参考
日本オラクル、Oracle Cloud導入メリットの最大化を支援するコンサルティング・サービスを提供開始
https://www.oracle.com/jp/news/announcement/ccoe-service-jp-20211109/
日本オラクル、データドリブンDXを支援するスタートアップ・サービスを提供開
https://www.oracle.com/jp/news/announcement/dddx-service-jp-2021-11-10/
大日本印刷、全社デジタル・トランスフォーメーション推進に向け、大規模基幹システム基盤にOracle Cloud Infrastructureを採用
https://www.oracle.com/jp/news/announcement/dnp-adopts-oci-for-digital-transformation-2022-05-10/
旭酒造、「獺祭」のグローバル市場拡大に向け、販売管理システム基盤をOracle Cloudで強化
https://www.oracle.com/jp/corporate/pressrelease/jp20190724.html
アズワン、オラクルの自律型データベースを活用し、リアルタイムな在庫データ提供基盤を強化
https://www.oracle.com/jp/corporate/pressrelease/jp20200226.html
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