本記事では、APIが開発者やユーザーにとって便利なものということはなんとなく理解しているけれど、具体的な仕組みや内容を知りたい方向けに、APIについて解説します。
最後まで読むことで、APIの仕組みや活用するメリットについて理解度がぐっと深まります。
システム開発やプログラミングを学習するとAPIという言葉を目にすることが多いのではないでしょうか。
様々なWebサービスが登場する中で、APIを活用したシステム開発ができるITエンジニアの需要はとても高いので、しっかりと身につけておきましょう。
目次
APIとは
APIとは、「Application Programming Interface」の略で、ソフトウェアやプログラム同士が情報をやり取りする際に使用されるインターフェースです。
APIを使うことで、他のソフトウェアの機能を自分のソフトウェアに組み込んだり、自分のソフトウェアの機能を他のソフトウェアに提供したりすることができます。
効率的なソフトウェア開発やユーザーの利便性向上に寄与するものとして注目されていて、FacebookやTwitter、Google Mapsなど様々なAPIが登場しています。
APIの仕組み
APIはソフトウェアの一部の機能を、開発中のソフトウェアと連携させることで、機能を共有することができるように公開されています。
ソフトウェアAとソフトウェアBの間にAPIが立って、ソフトウェアAを操作した際に、必要に応じてAPIを呼び出し、ソフトウェアBの機能をソフトウェアAが利用するといった流れです。
例えば、天気の情報を表示するソフトウェアを開発する際に、既存の天気予報サービスのAPIと連携させることで、天気予報の部分については既存サービスを利用するため、開発の効率化や情報の信ぴょう性を高めることができます。
APIでできること
APIを活用することでユーザー利便性の高いソフトウェア開発や、様々なソフトウェア開発に役立てることができます。
APIでできることとして主なものは次の3つです。
- ログイン情報の連携
- チャットボットの作成
- ウェブサイト上へのマップ表示
それぞれ詳しく解説します。
ログイン情報の連携
APIを活用することで、他サイトのログイン情報を利用して簡単にログインや会員登録などの認証処理を行うことができます。
これによりユーザーにとって利便性の高いソフトウェア開発が可能です。
ログインや会員登録の簡略化は、Google APIやFacebook APIを使用すれば多くのユーザーの利便性を高めることができます。
チャットボットの作成
APIを活用することで、自社のチャットボットを効率的に開発することができます。
チャットボットは時間や曜日を問わず問い合わせ対応をしてくれるので、働き方改革を推進する上で非常に重要な役割です。
チャットボットの開発にあたっては、LINEのMessaging APIや、ChatGPT APIなどが有用です。
これらのAPIを基にプログラムを組むことで、ユーザーからの問い合わせに対する自動応答や、メッセージの自動送信、ChatGPTの言語モデルを活用したチャットボットの開発を行うことができます。
ウェブサイト上へのマップ表示
APIを活用することで、Webサイトの利便性を向上させることもできます。
GoogleMaps APIを活用することで、GoogleMapsの機能をWebサイトやソフトウェアに埋め込むことが可能です。
地図や現在地の表示、施設やルートの検索、ストリートビューといったGoogleMapsに搭載されている機能のほとんどを埋め込むことができます。
さらに、特定エリアに色を付けたり、データベースに保存した位置情報をまとめて地図に表示したりするなどのカスタマイズも可能です。
APIの種類
本章ではAPIの種類を紹介します。
APIは、Web上で提供されるAPIと、OSが提供するAPI、プログラム環境が提供するAPIの3種類です。
しかし、現在最も数が多いのはWeb上で提供されるWeb APIのため、今回はWeb APIに焦点を絞り、その中での区分を解説します。
Web APIは主に次の3つに分類されます。
- オープンAPI
- パートナーAPI
- クローズドAPI
それぞれ詳しく解説します。
オープンAPI
オープンAPIとは、外部向けに広く公開されているAPIのことです。
Google APIやFacebook APIなどがこれに該当し、多くのAPIがオープンAPIとして公開されています。
公開されているAPIは公開された機能に限ってソフトウェア開発に活用することができるので、ソフトウェア開発を行う際に、どのような機能を搭載するか決定したら一度、活用できそうなオープンAPIを探してみるのもよいでしょう。
現在公開されているオープンAPIは、Google検索やAPIbankで検索することができます。
APIbankとは、API開発者の総合支援サイトで、世界中のAPIを検索することが可能です。
パートナーAPI
パートナーAPIとは、提供先を限定して公開されるAPIのことです。
主に自社とその関係先に向けて公開されることが多いです。
提供先を信頼できる関係先に限定して公開することで、不正なアクセスやデータ漏洩のリスクを軽減することができるため、セキュリティが向上します。
パートナーAPIの具体例としては、Amazonの出品者パートナーAPIが挙げられます。
こちらは、出品者が出品や注文等のデータに、プログラムからアクセスすることが可能です。
また、デジタル庁が2022年に公開した「マイナポータルAPI(情報取得系)の現在地と将来像」によると、マイナポータルもパートナーAPIを用いた情報連携を想定しています。
クローズドAPI
クローズドAPIとは、自社内でのみ活用され、自社外には公開されないAPIのことです。プライベートAPIと呼ばれることもあります。
クローズドAPIは、不正や意図しない利用を防ぐ目的でクローズドAPIとして使用されることが多いです。
自社内でAPIを公開することで、社内に存在する複数のシステム同士をAPIによって連携をすることで疎結合とすることが可能です。
これにより、どれか一つのシステムがエラーを起こしたときに、他のシステムに影響を及ぼし、全社的なシステムエラーとなることを防げます。
APIのメリット
これまで解説したようにAPIを活用することで、多くのことができるようになります。
本章では、それらを利用することでどのようなメリットが得られるのか紹介します。
APIのメリットは、主に次の3点です。
- システム開発の効率化
- 利用者にとって利便性や安全性の高いシステム開発
- データの二次利用による高度な分析
それぞれ詳しく解説します。
システム開発の効率化
APIを活用することで、既存のソフトウェアにおける機能の一部を組み込むことができるため、ソフトウェア開発の工数削減や開発期間の短縮につながります。
また、APIを用いて他のソフトウェアの機能を利用できるため、未経験者であってもソフトウェア開発が容易になります。
これによって、ソフトウェア開発に取り組むためのハードルを下げることができるため、IT人材が不足している現代において、多くの人がソフトウェア開発に取り組みやすいのはプラスの要素です。
利用者にとって利便性や安全性の高いシステム開発
ログイン機能にAPIを活用することで先ほど紹介したログインや会員登録の簡略ができるため、利用者にとって利便性の高いソフトウェア開発が行えます。
また、ログイン機能の搭載には、GoogleやFacebookのAPIを活用することができるため、大手IT企業のセキュリティで個人情報が守られ、安全性の高いソフトウェア開発が可能です。
APIを活用することで、簡単にユーザビリティの高いソフトウェアを開発することができ、多くの利用者を見込めます。
データの二次利用による高度な分析
APIを活用してソフトウェア開発を行うことで、API提供者が公開している範囲で保持しているデータまで連携することができます。
これによって、API提供者が持っているデータを用いてデータ分析を行うことができるため、自社でデータ収集やデータの登録を開発過程で行う必要がなくなります。
そのため、開発に必要な作業工数を大きく削減することが可能です。
また、API提供者においても連携先のデータを活用することができるため、提供者も他業界の顧客活動を分析したり、新たなニーズの開拓を行ったりすることができます。
まとめ
今回は、APIの概要や仕組み、メリットについて詳しく解説しました。
APIは、Webサイト上で提供されるクラウド型のサービスが増えている中で、活用ニーズが急激に高まっています。
簡単に既存のソフトウェアにおける機能を自社ソフトウェアに搭載できることから、開発コストも小さく始められることなどが主な要因です。
これからフリーランスのITエンジニアとして活動することを考えている方は、API連携をベースとしてソフトウェア開発から始めてみるのもよいでしょう。
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