私たちはインターネットを通じ、様々なサービスを利用していますが、その裏には様々な技術者が関わっています。本記事で解説するネットワークエンジニアもその一部です。
今回は、ネットワークエンジニアの将来性やこれからも必要とされるスキルについて解説します。この記事を読めば、ネットワークエンジニアとして活躍するために必要なスキルを理解できます。
さらに、どのようなキャリアパスがあるのかも紹介するので、充実した人生を送れるでしょう。
ネットワークエンジニアとして働いている人はもちろん、これから目指す方も参考にしてください。
目次
ネットワークエンジニアの将来性は高い
結論から言うと、ネットワークエンジニアの将来性は高いです。
なぜなら、昨今ではネットワークを通じて様々なサービスを提供しているからです。
実際、アプリなどはもちろん、IoTや5Gなどの新しい技術が現れています。時代が進むにつれて、ユーザーが求めるレベルが上がるため、新しいサービスは高度化・複雑化します。
それに伴い、ネットワークエンジニアに求められる知識やスキルが上がるでしょう。そのため、優秀なネットワークエンジニアの将来性は高いです。では、従来のネットワークエンジニアはどうなのかと思われる方もいらっしゃるでしょう。
従来のネットワークエンジニアの需要も高いです。
実際に転職サイトを見てみると、ネットワークエンジニアの求人は多いですが、実は減少傾向にあるのです。
その理由の1つは、オンプレミス環境からクラウド環境に移行する企業が増加したからです。
クラウドサービスを利用すれば、大きな機器を自社内に設置しなくてもインフラ構築ができます。
これにより、コストカットができるので、企業にとっては有用なサービスです。
そのため、現在はネットワークエンジニアの需要が高いですが、徐々にクラウドの知識がある人材が求められると考えて良いでしょう。
ネットワークエンジニアの仕事内容
ネットワークエンジニアは大きく以下の流れで分けられています。
- 設計
- 構築
- 運用・保守
設計
ネットワークを構築する前に、必ず設計が行われます。
ネットワークエンジニアにおける設計とは、クライアントの様々な要望を満たすネットワークを設計する仕事です。具体的には、要望をもとに設計書やコンフィグなどを作成します。
利用する機器やネットワークの構成などを決めて、設計書に記載していきます。ここで間違った設計だと、後の工程にあたる構築も違うものになるので、クライアントとのコミュニケーションは密に取らなければなりません。
また、クライアントの要望を聞くだけでなく、より良いものが出来上がるよう提案も必要です。そのため、様々な知識やスキルが必要となり、誰でもこなせる仕事ではありません。
設計の担当をしたい方は、まずは保守・運用や構築のフェーズで業務をこなしましょう。このように、ネットワークを構築する前に、設計が行われます。
構築
設計が行われたら、それをもとにネットワークを構築します。
具体的には、以下の流れで進めます。
- ハードウェアとソフトウェアを手配
- 接続と設定を行う
- テスト仕様を作成
- テストを実行
ネットワークを構築するには、機器と動作させるためのソフトが必要です。そのため、ルーターなどのハードウェアやソフトウェアを手配します。次に、設計書をもとに、接続や設定を行います。
そして、いきなりテストをすると思われますが、その前にテスト仕様の作成が必要です。
構築したネットワークがきちんと動くかはもちろん、同時に接続して負荷に耐えられるかなどを仕様に盛り込みます。最後に、テスト仕様をもとにテストを実行します。
テストを実行して、問題があれば修正してテストをするの繰り返しです。このように、ネットワークの構築をしていきます。
運用・保守
構築されたネットワークは常に利用可能な状態にしなければなりません。
ですので、運用や保守が必要です。具体的には以下のような役割があります。
- 運用:サーバーやネットワークの性能の維持、向上をする業務
- 保守:トラブルに備えて、故障対応やバックアップなどを行う業務
ネットワークは作るだけではなく、クライアントに安心して利用してもらうために見守る必要があります。
万一、ネットワークにトラブルが起こると損失は計り知れません。トラブルの際は、すぐに復旧作業を行い、復旧後は原因の究明や予防策を講じます。このように、ネットワークを常に見守るのが運用や保守の役割です。
ネットワークエンジニアのキャリアパス
ネットワークエンジニアとして経験を積むと、様々なキャリアパスがあります。これも将来性が高いと言われる理由の1つです。ここからは、ネットワークエンジニアにはどのようなキャリアパスがあるかを紹介します。
以下のようなキャリアパスが考えられます。
- セキュリティエンジニア
- クラウドエンジニア
- プロジェクトマネージャー
- ITコンサルタント
セキュリティエンジニア
まずは、セキュリティエンジニアです。
セキュリティエンジニアとは、情報セキュリティに特化したエンジニアです。
例えば、ネットワークやシステムなど安全性の高い構築をして、情報の流出が起こらないようにしています。
セキュリティエンジニアは以下のスキルを求められます。
- 情報セキュリティマネジメント
- ネットワークインフラセキュリティ
- 不正アクセス手法
- ファイアウォール
紹介したスキルはほんの一部ですので、他にも様々なスキルが必要です。
ネットワークエンジニアは、ネットワークの設計や構築をする際にセキュリティに配慮しています。
そのためには、ネットワークの知識や攻撃者の視点を理解しなければなりません。
ネットワークエンジニアの業務で得られた知識や考え方は、セキュリティエンジニアの業務に十分に活かせるでしょう。
クラウドエンジニア
2つ目は、クラウドエンジニアです。
クラウドエンジニアとは、クラウドサービスを利用したシステムの設計や構築、運用などを行うエンジニアです。例えば、Amazonが提供するAWSやGoogleが提供するGCPなどがあります。
これらはクラウドと呼ばれ、インフラ環境などを提供しているサービスです。
クラウドが登場してからサーバーなどの設置場所やメンテナンスが不要となり、クラウドを利用する企業が増えています。
クラウドエンジニアは、インフラ設計とクラウド構築をするスキルが欠かせません。
インフラ設計では、クライアントのサービスの運用に必要なインフラの要件をまとめて、クラウドサービスを選定します。
ネットワークエンジニアの設計フェーズでも、クライアントの要望をしっかり聞き、提案するスキルが必要です。その経験はクラウドエンジニアのインフラ設計でも活かせます。
プロジェクトマネージャー
3つ目は、プロジェクトマネージャーです。
プロジェクトマネージャーとは、プロジェクトの実行に責任を負う管理者のことです。
例えば、品質やコスト、納期をクリアできるように管理するのも仕事の1つです。もし、ネットワークエンジニアとして業務に携わったことがないと、マネジメントできません。ある程度の品質を保つには、どのくらいの工数が必要なのか分からないでしょう。
ITコンサルタント
最後は、ITコンサルタントです。
ITコンサルタントとは、クライアントのIT分野におけるアドバイスやシステム導入の支援を行う仕事です。
例えば、システムが増加・複雑化してランニングコストが上昇しているのが課題としましょう。
サービスの拡大に伴いハードウェアやソフトウェアが増えて、維持費が増大しているといった問題があります。このような問題は、ネットワークエンジニアの経験があると適切なアドバイスが可能です。
ネットワークエンジニアは、無駄がなく効率の良いネットワークを構築することが求められています。これは、ITコンサルタントとなっても活かせる経験です。
これからのネットワークエンジニアに求められるスキル
では、先ほど解説したキャリアを歩むにはどんなスキルが必要なのでしょうか。
ここからは、以下の必要とされるスキル3つを解説します。
- クラウドを扱うスキル
- セキュリティスキル
- マネジメントスキル
クラウドを扱うスキル
これからのネットワークエンジニアはクラウドを扱うスキルも求められます。
なぜなら、クラウドを利用する企業が増えているからです。
総務省の情報通信白書によると、クラウドサービスを利用している企業の割合は以下のようになっています。
2016年 | 46.9% |
2017年 | 56.9% |
2018年 | 58.7% |
2019年 | 64.7% |
2020年 | 68.7% |
参照:総務省|令和3年度版 情報通信白書|企業におけるクラウドサービスの利用動向
上記のデータから、クラウドを利用する企業が増え続けるでしょう。
したがって、クラウドを扱うスキルも身につけるとネットワークエンジニアとして活躍できる場が増えます。
セキュリティスキル
現在では、セキュリティスキルも重視されています。
その理由は、セキュリティの知識がある人材が少ないからです。
実際、多くの企業でセキュリティ人材が不足していると回答しています。
日本 | 88% |
米国 | 18% |
シンガポール | 16% |
参照:総務省|令和2年度版 情報通信白書|セキュリティ対策の課題
ITが発展していますが、同時にサイバー攻撃の技術も発展しています。
多くの企業でシステムを導入している中、攻撃を受けたら多大な損失になります。
そのため、セキュリティを考慮した設計や構築ができる人材は貴重です。
ネットワークエンジニアがセキュリティスキルを身につけると、より活躍できるでしょう。
マネジメントスキル
最後に、マネジメントスキルも必要とされています。
なぜなら、案件数が増加しているが、マネジメントできる人材が増えないからです。
実際、豊富な経験を持つ技術者がマネジメント職に就くことが多いですが、マネジメントスキルが高くない場合があります。
以下は、プロジェクト推進に関する意識調査です。
今まで経験したプロジェクトでのPMのスキルが不足していると感じている | 67.6% |
あなたは『名ばかりPM』だと思う | 64.9% |
参照:企業は教育せず?プロジェクト推進に関する意識調査データをご紹介
多くの企業では、ジョブローテーションの結果、十分な教育がされずにPMに着任する場合が多いです。
その結果、管理不足などでプロジェクトがうまくいかない場合があります。
そのため、高いマネジメントスキルを身につけられると、40代や50代になっても活躍し続けられる人材になります。
ネットワークエンジニアに必要なスキルを高める方法
ここまで読むと、どんなスキルが求められるか理解できたと思います。
しかし、そのスキルを手に入れるには具体的にどんなアクションを起こせばいいのかと思われるでしょう。
そこで、スキルアップの方法3つを以下で紹介します。
- 転職
- 昇進
- 資格取得
転職
1つ目のスキルアップの方法は、転職です。
身につけたいスキルがあるのに任せてもらえなかったり、その仕事がないことがあるでしょう。
その場合は、転職がオススメです。
もし転職する場合は、転職エージェントに相談してみましょう。
これまでの業務経験や希望条件を相談し、希望にあった求人を紹介してくれます。
それだけではなく、自分を分析して、これまで気づかなかった強みを知る機会になるかもしれません。
そのため、スキルアップしたい方は転職を視野に入れてみましょう。
昇進
2つ目のスキルアップの方法は、昇進です。
昇進すると、新しい仕事を任されたり、メンバーをまとめる役職に就けます。
例えば、保守や運用を任されていたけど、構築や設計を担当するという感じです。
任される業務が増えるのは、上司や周りの方が信頼しているということです。
上流工程を経験したい方は、周りからの信頼を得られるよう、目の前の業務にしっかり取り組みましょう。
資格取得
資格を取得してスキルアップする方法もあります。
資格を取得すれば、業務に必要な知識があるとみなされます。
担当業務が広がったり、昇進や転職での面接がうまく行きやすいでしょう。
資格勉強で知識を得て、その実績を利用して業務を任されるという流れができます。
そのため、資格を取得すればスキルアップ可能です。
将来も活躍できるネットワークエンジニアを目指そう!
ここまで、ネットワークエンジニアには将来性があることやキャリアアップの方法、必要なスキルを解説しました。
本記事の前半でも解説しましたが、ネットワークエンジニアに求められるスキルが変わってきています。求められる人材になるには、常に最新の情報をキャッチし、変化する力が必要です。
どのようなネットワークエンジニアになるか、またはキャリアアップするかを明確にし、行動していきましょう。本記事がその一助になりましたら幸いです。
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