ビジネスアナリストという職業を知っていますか?
本記事では、ビジネスアナリストの仕事内容や必要なスキル、おすすめの資格について解説します。
最後まで読むことで、ビジネスアナリストが将来的な需要の高い魅力的な職業であることがわかります。
データ分析やビジネスにおけるコミュニケーションスキルに自信のある方におすすめの職業になりますので、興味のある方はぜひチャレンジしてみてください。
目次
ビジネスアナリストとは?
ビジネスアナリストとは、業務分析(ビジネスアナリシス)の専門家です。
具体的には、クライアントの課題解決のためのプロジェクトにおいて、クライアントの要望を聞き取り、現状分析を行った上で、明確な要件として定め、チームメンバーに適切に伝えることを担当する仕事です。
ビジネスアナリストは、クライアントのビジネス課題をどのように解決するかを様々な角度から分析し、課題解決策を策定します。
例えば、IT領域におけるビジネスアナリストは、どのようなシステムを開発するのかクライアントにヒアリングをし、現状の分析を踏まえて要件定義を行い、チームメンバーに伝達します。
ビジネスアナリストの年収
ビジネスアナリストの平均年収は約700万円です。
国税庁が公表している「令和3年民間給与実態調査」によると、日本の平均年収は約443万円となっていることから、平均年収より非常に高い年収です。
また、厚生労働省が公表している「令和3年賃金構造基本統計調査」では、プログラマーなどの「ソフトウェア作成者」の平均年収は約455万円であることから、一般的なエンジニアよりも高い年収が得られることも分かります。
ただし、日本ではまだまだビジネスアナリストという職業自体が確立されていないため、年収幅は大きく、460~1,300万円であると調査されています。
ビジネスアナリストは年収に振れ幅はありますが、比較的高い年収を得やすい職業です。
データサイエンティストとの違い
ビジネスアナリストと近似する職業にデータサイエンティストやデータアナリストがあります。
データサイエンティストは、課題解決のために必要なビッグデータの収集・分析、データベースの構築といったところに重きを置いた職種です。
データアナリストは、データサイエンティストが提供するデータを基にどのような事象が起こっているか分析を行います。
ビジネスアナリストは、データアナリストの分析を基に、クライアントの課題解決のために必要な施策を立案し、チームメンバーに共有します。
このようにそれぞれが異なる役割を担っていますが、実際の仕事現場では明確に区別されておらず事実上兼任することもあります。
ビジネスアナリストに必要なスキル
ビジネスアナリストに必要なスキルは次の3つです。
- ビジネスに関する知識
- 情報分析能力
- コミュニケーションスキル
それぞれ詳しく解説します。
ビジネスに関する知識
ビジネスアナリストは、ビジネスに関する幅広い知識が必要です。
携わる業界に関連する知識はもちろん、関連する業界やマーケティングなど広い分野の知識が求められます。
自社の開発領域に関する知識だけを高めても、クライアントに対してよい提案を行うことはできません。
また、チームメンバーに対して施策を共有するにあたっては、各担当者の仕事内容を理解した上で伝達する必要があるため、担当者の具体的な仕事内容や業務フローにも知見を深めておくことが求められます。
自分の身の回りだけでなく、日頃からビジネス視点で物事を見たり、幅広い物事に興味を持って調べたりできる人に向いている仕事といえるでしょう。
情報分析能力
ビジネスアナリストには、クライアントへのヒアリングや現状分析などを踏まえて、クライアントが抱える課題の要因にどのようなものがあるのか分析し、課題に対してどのような施策が有効であるかを考える情報分析能力が必要です。
多くの資料や数値を読み取り、どのようなことが言えるのか、そこから導き出される課題や解決策は何であるかを粘り強く考えることが求められます。
このような情報分析や多くの資料を網羅的に読み解くことが得意な人はビジネスアナリストに向いているといえるでしょう。
コミュニケーションスキル
ビジネスアナリストはクライアントやチームメンバーなどの多くの人と関わり、良好な人間関係を構築する必要があるため、高いコミュニケーションスキルが求められます。
クライアントからは現状の課題や悩みを詳細に聞き出したり、現状分析に必要なデータをなるべく多く提供してもらったりする必要があります。
そのため、窓口となる担当者だけでなく、実際に業務を行っている部署にもヒアリングを行わなければなりません。
また、チームメンバーに対しては、具体的な施策の内容をズレなく共有する必要があるため、間違いなく伝え、質問や反対意見があればそれらに丁寧に対応しなければならない場面もあります。
このように、様々な関係者と丁寧にコミュニケーションを取り、良好な人間関係を築ける能力がある人にビジネスアナリストはおすすめです。
ビジネスアナリストにおすすめの資格
ビジネスアナリストとして活躍するためにおすすめの資格は次の3つです。
- CCBA(Certification of Competency in Business Analysis)
- CBAP(Certified Business Analysis Professional)
- 統計検定
それぞれ詳しく解説します。
CCBA(Certification of Competency in Business Analysis)
CCBA(Certification of Competency in Business Analysis)はビジネスアナリスト試験におけるレベル2の試験で、2~3年のビジネスアナリシスの実務経験を持つ人が自身のビジネスアナリシス等の能力を証明する資格です。
CCBAの受験資格は、次の5つです。
- 過去7年間に3,750時間以上のビジネスアナリシス実務経験を積んでいること
- 4年以内に21時間以上の専門能力の教育を受けていること
- 高校卒業以上またはそれと同等以上の資格があること
- 上司、クライアントまたはCBAP資格保有者いずれかによる2通の推薦状があること
- BABOKで定める6つの知識エリアのうち、2つ以上の知識エリアで900時間以上、または4つ以上の知識エリアで500時間以上の経験があること
ここに登場するBABOK(Business Analysis Body Of Knowledge)とは、CCBAなどの資格を認定している国際非営利団体IIBAが制定するビジネスアナリシスのベストプラクティスを体系化したものです。
CCBAを受験するには一定のビジネスアナリストとしての実務経験が必要となりますので、受験資格を満たしていない方はレベル1に該当し、受験資格のないECBA(Entry Certificate in Business Analysis)から受験してみるのもよいでしょう。
参考
https://japan.iiba.org/ExamInfo
https://www.e-project.jp/lecture/ccba-cbap-exam/
https://www.e-project.jp/blog/ecba-shikaku/
CBAP(Certified Business Analysis Professional)
CBAP(Certified Business Analysis Professional)とはCCBAの上位資格にあたりビジネスアナリスト試験のレベル3に該当します。
約5年以上の実務経験があるビジネスアナリストを対象とする資格です。
ビジネスアナリシスの上級レベルに該当する資格で、取得することで高い専門性を持ったメンバーとして働くことができます。
CBAPの受験資格は、次の5つです。
- 過去10年間に7,500時間以上のビジネスアナリシス実務経験を積んでいること
- 4年以内に35時間以上の専門能力の教育を受けていること
- 上司、クライアントまたはCBAP資格保有者いずれかによる2通の推薦状があること
- BABOKで定める6つの知識エリアのうち、2つ以上の知識エリアで900時間以上の業務経験があること
取得することでクライアントからの信頼も高まるため、受験資格を満たしているのであれば、取得しておいて損はない資格になります。
参考
https://www.e-project.jp/blog/cbap/
統計検定
多くのデータを読み解く必要のあるビジネスアナリストにとって、情報分析能力を一定示すことができる統計検定の取得もおすすめです。
統計や確率に関する専門的な知識やスキルを身につけることができます。
ビジネスにおける統計の分析能力を一定身につけるのであれば、準1級やデータサイエンスまで取得するとよいでしょう。
データサイエンスでは、AIやビッグデータ活用に必要なデータマネジメントやデータセットを目的に応じてハンドリングするスキルが高められます。
データ分析はビジネスアナリストに必須のスキルであるため、始めるにあたってどのような勉強をしてよいかわからない方は、まずは統計検定を学習してみるのも一つの手です。
参考
https://www.toukei-kentei.jp/exam/
ビジネスアナリストの将来性
ビジネスアナリストは今後ますます需要が高まることが予想されます。
日本において、ビジネスアナリストはまだ普及し始めたばかりの職種ですが、今後人口減少による働き手不足が続く中で効率的に収益を伸ばすための施策がどの企業にも必要です。
そのような中で、ビッグデータとデータサイエンティストが台頭し、様々な情報を多角的に分析することができる人材が求められているためです。
総務省が公表している「令和2年度 情報通信白書」によると、ビッグデータを「経営企画・組織改革」や「マーケティング」、「製品・サービスの企画、開発」に活用している企業が多く、ビッグデータを活用して効率的な経営を目指していることがわかります。
これらのことから、データを分析し、企業の課題解決・戦略立案ができるビジネスアナリストは多くの企業に求められる人材です。
まとめ
今回はビジネスアナリストの仕事内容や年収、将来性について解説しました。
ビジネスアナリストは、クライアントが抱える課題を様々な観点から分析し、最適な戦略立案を行い、プロジェクトチームとすり合わせを行うクライアントと自社の橋渡しの役割を担う重要な職種です。
そのため、ビジネスアナリストは平均年収よりも高い報酬を得ることができます。
また、ビジネスアナリストはIT領域においてエンジニアとクライアントを結ぶ役割としても重宝されているため、Contact EARTH machingでも多くの案件を取り扱っています。
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