本記事では通信インフラ業界の概要やIT業界との違い、主な職種や将来性について解説します。
最後まで読めば、通信インフラ業界の働き方や年収相場などを詳しく知ることができ、今後のキャリアプランを考えるうえで役立てられます。
通信インフラ業界はIT業界を構成する5つの業界のうちの1つです。
主にインターネットやWi-Fiなどに用いられる通信回線の整備や運用を行っています。
通信インフラ業界にはどのような職種があるのか、インフラに携わる業界なので安定して働けるのかなど、気になる方はぜひ読んでみてください。
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目次
通信インフラ業界とは
通信インフラ業界は、インターネットやWi-Fiなどの通信回線の整備やネットワーク機器の導入など、通信基盤になるものの構築や設計、トラブル対応を行う業界です。
通信回線はスマートフォンやIoTの普及などによって、あらゆる場所で通信が行われるようになったため、電気や水道のように生活に欠かせないものになりました。
通信インフラ業界は、ユーザーがいつでも快適にシステムやインターネット回線を利用できるようにネットワークやサーバーの管理運用を行っています。
引用元
・「【通信インフラとは?】仕事内容・企業一覧・年収ランキング全て紹介」パーソルキャリア株式会社 JobQTown
通信インフラ業界とIT業界に違いはある?
IT業界は、事業内容の観点からインターネット・Web業界、情報処理サービス業界、通信インフラ業界、ソフトウェア業界、ハードウェア業界の5つに大きく分けられます。
通信インフラ業界は、IT業界のうち通信回線の構築や管理運用を行う業界です。
そのため、IT業界と通信インフラ業界の違いはIT業界が業界全体を指し示す言葉であるのに対して、通信インフラ業界はIT業界に内包される業界の1つである点です。
引用元
・「通信業界の仕事内容、将来性、トレンドまで。志望動機の書き方も紹介【例文あり】」株式会社リクルート 就職ジャーナル
通信インフラ業界の主な仕事内容
通信インフラ業界ではどのような仕事が行われているのか、主な仕事内容を2つ取り上げます。
● 通信障害時のトラブル対応
どちらも快適なインターネット利用には欠かせない仕事です。
通信インフラ業界が社会においてどのような役割を担っているのか気になる方は参考にしてみてください。
引用元
・「【通信インフラとは?】仕事内容・企業一覧・年収ランキング全て紹介」パーソルキャリア株式会社 JobQTown
通信インフラの構築や運用管理
通信インフラ業界の主な仕事内容として、ネットワークやサーバーなどの通信基盤の構築・設計や運用が挙げられます。
顧客の要望に基づきネットワーク回線の仕様を決め、機器の選定や導入、ネットワークの構築を行います。
近年では企業のクラウドサービス利用率が増加しており、オンプレミスとクラウドにまたがるなど複雑になった通信インフラを、コードを用いて構築するIaC(Infrastructure as Code)が広まりました。
IaCによってインフラ構築の手順書作成が不要になったり、環境の再構築が容易になったりする一方で、インフラを担うエンジニアにもプログラミングスキルが求められるようになっています。
IaCへの対応もこれからのインフラエンジニアには必要です。
引用元
・「【通信インフラとは?】仕事内容・企業一覧・年収ランキング全て紹介」パーソルキャリア株式会社 JobQTown
・「Infrastructure as Code(IaC)とは?インフラをコードとして管理でき、コスト削減などのメリットも!」株式会社ベネッセコーポレーション Udemyメディア
・「Infrastructure as Code(IaC)とは何か?TerraformやAWSなどでどう構築すべきか」SBクリエイティブ株式会社 ビジネス+IT
・「ネットワークエンジニアとインフラエンジニアの違いは?」株式会社ユニゾン・テクノロジー ユニゾンキャリアメディア
通信障害時のトラブル対応
通信回線に障害が発生した際、原因の究明と復旧を迅速に行うのも通信インフラ業界の大きな使命です。
障害を放置しておくと顧客がシステムを使用できない時間が長期化し、顧客の業務に多大な支障が発生してしまいます。
そのため、顧客が扱うシステムによっては深夜や休日対応が発生する場合もあります。
特に金融機関や官公庁など、24時間365日稼働しているシステムのインフラにはこのような対応が必要です。
引用元
・「【通信インフラとは?】仕事内容・企業一覧・年収ランキング全て紹介」パーソルキャリア株式会社 JobQTown
・「IT・エンジニアの職種図鑑 運用保守システムエンジニア・障害対応」株式会社マイナビ マイナビITエージェント
通信インフラ業界の主な職種
通信インフラ業界に従事する主な職種を3つ紹介します。
いずれも安全な通信環境を顧客に提供するために必要な職種です。
年収や仕事内容についても解説するため、通信インフラ業界に魅力を感じている方は参考にしてみてください。
引用元
・「IT業界とは?5つの業界別に職種やメリット・向いている人を紹介」株式会社マイナビ マイナビエージェント
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは、顧客の要望に合ったネットワークの設計から運用・保守までを担う職種です。
顧客の求める通信速度や回線費用からルーターなど必要な機器選定を行い、実際に機器を設置しながらネットワークを構築します。
ネットワーク構築後は機器の設定や客先の担当者へ必要に応じて説明し、エラーやトラブルが発生した際には保守対応を行います。
ネットワークエンジニアの平均年収は約380万円です。
ただし、近年はリモートワークやクラウド環境の利用率の増加によって、ネットワーク仮想化やIaaSに関する知識が求められるようになり、これらの知識を持っていると年収アップが狙えます。
ネットワークエンジニアになるために必要なスキルなどはこちらの記事で詳しく解説しています。
引用元
・「IT・エンジニアの職種図鑑 ネットワークエンジニア」株式会社マイナビ マイナビITエージェント
・「インフラエンジニアとネットワークエンジニアの違い」レバテック株式会社 レバティックフリーランス
サーバーエンジニア
サーバーエンジニアは、サーバーの設計や構築、運用保守を行う職種です。
顧客の要望に合わせて必要なサーバーのスペックや必要台数の選定を設置場所の通信速度や施設の電源など多くの観点から考慮します。
導入したサーバーの設置や接続、運用に必要なアプリケーションのダウンロードまで行い、その後はセキュリティチェックやバックアップなどの保守を行います。
サーバーエンジニアの年収は約429万円です。
ただし、ネットワークエンジニアと同様にクラウドを用いたサーバー構築に関するスキルや知識が求められています。
これらのスキルを身につけてクラウドエンジニアに転身することで年収アップも望めます。
クラウドエンジニアについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
引用元
・「IT・エンジニアの職種図鑑 サーバーエンジニア」株式会社マイナビ マイナビITエージェント
・「サーバーエンジニアの仕事内容や、やりがい、向いている人を徹底解説」株式会社キャリアデザインセンター type
・「サーバーエンジニアの将来性|クラウドの影響についても詳しく解説」アクサス株式会社 net vision Academy
セキュリティエンジニア
セキュリティエンジニアは、セキュリティ対策の観点からシステム設計に対するレビューを行う職種です。
警察庁の「令和5年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」によると令和5年のサイバー犯罪検挙件数は12,479件で5年連続増加しています。
これを受けて企業や官公庁において、セキュリティ対策の重要性が高まっています。
セキュリティエンジニアには、個人情報保護法やサイバーセキュリティ基本法などの法律知識や顧客が策定するセキュリティポリシーへの理解が必要です。
平均年収は約356万円とされていますが、セキュリティシステム開発のためのプログラミングスキルや情報処理安全確保支援士試験(登録セキスぺ)などの国家資格を取得することで年収アップが期待できます。
セキュリティエンジニアにおすすめの資格については、こちらの記事で詳しく解説しています。
引用元
・「サーバーエンジニアの仕事内容や、やりがい、向いている人を徹底解説」株式会社キャリアデザインセンター type
・「IT・エンジニアの職種図鑑 セキュリティエンジニア」株式会社マイナビ マイナビITエージェント
・「平成十五年法律第五十七号 個人情報の保護に関する法律」デジタル庁 e-Gov 法令検索
・「平成二十六年法律第百四号 サイバーセキュリティ基本法」デジタル庁 e-Gov 法令検索
・「情報セキュリティポリシーの概要と目的」総務省 安心してインターネットを使うために 国民のためのサイバーセキュリティサイト
・「令和5年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」警察庁
・「試験情報 情報処理安全確保支援士試験」独立行政法人情報処理推進機構
通信インフラ業界の市場規模・将来性
通信インフラ業界の市場規模が拡大傾向にあり、将来に向けた需要も高いことを具体的に解説します。
ここまでで通信インフラ業界で実際に働いてみたいと思われた方は、長期的に働けそうな業界か判断するために、参考にしてみてください。
市場規模は年々拡大傾向
通信インフラ業界の市場規模は安定して成長しています。
総務省の「2022年情報通信業基本調査」によると、2021年の電気通信業の売上高は約14兆8,300億円です。前年(約15兆2,405億円)と比べて減少していますが、2018年から3年連続で増加していました。
そのうち通信インフラ業界が該当するデータ伝送サービスが占める割合は62.4%と半分以上を占めています。
前年割合が51.4%であるため、電気通信業における通信インフラ業界の重要性は高まっているといえ、市場規模も堅調に拡大しています。
引用元
・「情報通信業基本調査結果 2021年情報通信業基本調査(2020年度実績)」総務省情報流通行政局 経済産業省大臣官房調査統計グループp.30
・「情報通信業基本調査結果 2023年情報通信業基本調査(2022年度実績)」総務省 情報流通行政局p.14
クラウド導入の促進や6G開始に向けて需要は高い
通信インフラは今後もあらゆる産業において必要なものとして高い需要が見込まれます。
総務省の「令和5年版情報通信白書」によると、国内企業のクラウドサービス利用率は72.2%でした。
この割合は5年連続で増加しています。
同様に一般社団法人 日本情報システム・ユーザー協会「企業IT動向調査2023」においてもパブリッククラウドをSaaSとして利用する企業は88.3%、IaaS・PaaSとして利用する企業は85.1%と大半の企業がクラウドサービスを利用しています。
今後は6G回線に向けた動きもあり、通信インフラに携わるエンジニアの人材需要はさらに高まると想定されます。
DXについて詳しく知りたい方はこちらの記事で解説しています。
引用元
・「令和5年版 情報通信白書-8.企業におけるクラウドサービスの利用状況」総務省
・「日本の通信業の課題とは?将来性や今後の動向を解説」リードプラス株式会社 ワークマネジメントオンライン
・「企業IT動向調査報告書 2023 ユーザー企業のIT投資・活用の最新動向(2022年度調査)」p.136一般社団法人 日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)
まとめ
今回は通信インフラ業界とIT業界の違いや主な職種・年収、将来性について解説しました。
通信インフラ業界はWebサービスの開発のように急成長することはありませんが、インターネットが欠かせなくなった現在において、重要な役割を果たしています。
IT業界全体が成長傾向にある中で、通信インフラ業界も安定して成長していくでしょう。
今後は企業においてDX推進が求められる中で、インフラエンジニアにもクラウドやIaCのスキルが求められます。
すでにこれらのスキルを持っている方はフリーランスとして案件を受注するのも年収アップのために有効な方法です。
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